【取材】コインチェックが米ドルステーブルコイン「USDC」取り扱い検討開始、サークルと提携で

コインチェックがサークルと提携

国内にて暗号資産(仮想通貨)取引所等を運営するコインチェックが、米ドルステーブルコイン「USD Coin(USDC)」等を発行する米サークル(Circle Internet Financial)との提携を2月27日発表した。

この提携は、日本市場における「USDC」へのアクセス拡大を目的としたものであるという。

なお昨年11月に国内暗号資産交換業者であるSBI VCトレードが、サークルとの提携、および国内での「USDC」利用開始を目指すと、先行して発表していた。

これにあたりSBI VCトレードは、ステーブルコインを仲介するための「電子決済手段等取引業」の登録を進めるとした。

なお日本においては昨年6月1日施行の改正資金決済法にて、一定のステーブルコインは電子決済手段として位置づけられ、発行・流通が可能となっている。

「USDC」については、資金決済法に基づき電子決済手段等取引業者による国内での取扱いが認められることにより電子決済手段として位置付けられる。

「USDC」を含むステーブルコインの取り扱いは、資金決済法に基づき「電子決済手段等取引業」の登録を取得することが条件となる。

同ライセンスの取得完了は、同法施行の昨年6月からおおよそ1年はかかると見られており、SBI VCトレードでの「USDC」取り扱い開始は最短でも今年の6月~8月以降になることが予想されている。

コインチェック 執行役員 Crypto Asset事業本部長 澤村周平氏へ取材

「あたらしい経済」編集部は、コインチェック執行役員でCrypto Asset事業本部長の澤村周平氏へ、本件において取材した。

澤村氏によると「電子決済手段等取引業」の登録はコインチェックが行うとのこと。親会社であるマネックスグループの支援はあるものの、コインチェックが主体としてサークルとの提携とライセンスの登録を進めているとのこと。

また「USDC」は「外国電子決済手段」として法令上分類されるため、1度の送金上限が100万円と設定されている。だたし1日の回数制限については不透明で論点となっている。これについて澤村氏へ聞いたところ、現在も関係各所とルール設定について詰めている状況とのこと。

またコインチェックでは「USDC」の取り扱いは重要な取り組みとして進めているとのことで、同社としては「USDC」を「出来る限り早く」取り扱い開始できるよう尽力しているとのことだ。

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参考:コインチェック
images:iStocks/Lidiia-Moor

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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