電通、Sui(SUI)上でクリエイターエコノミー形成するプロジェクト開始

電通がSuiブロックチェーン上でクリエイターエコノミー形成へ

電通グループが、レイヤー1ブロックチェーンSui(スイ)上でDIDs(Decentralized Identifiers:分散型識別子)技術を活用した、クリエイターエコノミー形成に向けたプロジェクトの開始を7月25日発表した。

クリエイターエコノミーとは、インターネット上で個人のクリエイターが自身のスキルを活用し、商品・サービスを提供することで収益を上げる経済圏を指す。電通によるとクリエイターエコノミーの国内市場規模は1兆3,574億円と推計され、昨今の多様なSNSプラットフォームや収益化手法の登場などにより市場規模は今後もさらに成長することが予想されているという。

今回電通グループが開始したプロジェクトでは、日本のゲーム産業やデジタルエンターテインメント産業に向け、Suiのエコシステムの普及と、ブロックチェーンを活⽤したオープンイノベーションを提供することで、Sui上でのクリエイターエコノミーの形成を推進するとのことだ。

なお同プロジェクトは、電通グループのR&D(研究・開発)組織「電通イノベーションイニシアティブ」とグループ傘下企業「3RD GEAR」が共同で、Sui開発元のMysten Labs(ミステンラボ)のオフィシャルパートナーとして実施するという。

ちなみに電通は、同社のコーポレート・ベンチャーズ・キャピタル(CVC)「電通ベンチャーズ2号ファンド」にて、Mysten Labsへ出資を行っている。

Suiは、Meta(メタ)のブロックチェーン研究開発部門であるDiem(ディエム)の元リードエンジニアたちによって設立されたMysten Labs開発のブロックチェーン。また5月3日にメインネットがローンチしたばかりであり、高い処理性能による高速なトランザクションと低い手数料で利用できることから高く評価されている。

なおSuiはディエム開発の開発言語「Move(ムーブ)」を採用している。またSuiの他に、Diemの開発チームに所属していた元メンバーによって開発されているL1ブロックチェーン「Aptos(アプトス)」でも、Suiと同じく開発言語には「Move」が採用されている。

またSuiブロックチェーンを利用する際に必要なガス代などに利用されるネイティブトークン「SUI」もブロックチェーンのローンチに合わせ発行されており、大手暗号資産取引所Binance(バイナンス)で実施されたローンチパッドには40 億ドル以上のトークンがステークされた。

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参考:電通
デザイン:一本寿和
images:iStocks/iLexx

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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