DeFiレンディング「Compound V3」、ユーザー保護のためZRX・YFI・BAT・MKRの供給一時停止に

CompoundがZRX・YFI・BAT・MKRの供給一時停止

DeFi(分散型金融)レンディングプラットフォーム「コンパウンド(Compound)」が、同プロトコルのバージョン3において、4つのトークン供給を一時停止することを10月25日発表した。これによりユーザーは対象トークンをプロトコルへ預けて融資を受けることができなくなる。

なお対象となるのはTokens 0x(ZRX)、Yearn Finance(YFI)、Basic Attention Token(BAT)、Maker(MKR)の4銘柄だ。

コンパウンドは24日、流動性の低い資産を貸付担保として使用することを一時停止することを求める「提案131(Proposal 131)」を承認した。この決定は潜在的な市場操作攻撃からユーザーを保護する為の措置となるという。

市場の価格操作による攻撃は今月初め、ソラナ(Solana)ブロックチェーンベースのレンディングプロトコル「マンゴーマーケット(Mango Markets)」が損害を受けている。

「マンゴー」においては、攻撃者が流動性の低いMNGOトークンを買い占め価格を急騰させ、その資産を借り入れ担保として利用することで1億1700万ドル相当のトークンを引き出すという事件が起こった。

今回の「提案131」は、この「マンゴー」の事件を発端に投票が行われたものである。

なお「提案131」については「コンパウンド」のガバナンストークン「COMP」による投票が行われ、554,126COMPが投じられた。そのうちの99.9%が賛成し圧倒的な支持を得て可決に至っている。

「提案131」は決定から2日以内に適用される予定とのことだ。

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参考:提案131
デザイン:一本寿和

images:iStocks/VPanteon

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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