アスターのDEX「ArthSwap(ARSW)」厳しい滑り出し、CEX上場後に価格急落

「ArthSwap(ARSW)」がgate.io上場後に価格急落

アーススワップ(ArthSwap)の「ARSW」が、暗号資産取引所「gate.io」に6月28日20時に上場した。上場後その価格が0.01ドルを一時割るほど急落し、厳しい滑り出しとなった。

アーススワップは、日本発のブロックチェーン・アスターネットワーク(Astar Network/ASTR)上に今年1月ローンチした分散型取引所(DEX)だ。これまで主に流動性マイニングとIDOによって「ARSW」トークンを配布をしてきた。

今年4月16日に実施されたアーススワップでの「ARSW」のIDO(Initial Dex Offering)では、100万トークンが、1ARSW=0.5ドルで販売され、わずか2分で完売していた。

それを受け、アーススワップでの流動性マイニングのAPR(年換算利回り)の試算の元となる「ARSW」の基準価格は0.5ドルとなっていた。しかし5月に入り暗号資産市場全体の下落などを受け、5月末時点でその基準価格は0.175ドルに修正されていた。

そして昨日、中央集権型取引所への初上場となったわけだが、価格0.06ドルでの上場となった。事前にアナウンスされていた0.25ドルを下回る価格となった。その後売り圧に耐えられず「ARSW」は急落した。記事執筆時点は0.01ドル付近を推移している(6月29日15時)。

アーススワップで流動性マイニングを行なっていたユーザーとしては、当初表示されていたAPRからかけ離れた結果となった。また4月のIDO価格は0.5ドルであり、厳密には購入の2倍の補填がされたため実質のIDOでの投資家の1トークンあたりの取得金額は約0.1666ドルだったが、しかし結果としてその金額を下回る結果となった。

これらの結果を受け、一部のアーススワップへの投資家と思えるユーザーらはネット上で落胆の声を挙げている。

なおアーススワップは公式ディスコードで、今回の下落の一因を「gate.io」が上場時間前にオーダーブック機能を有効にしたためだと説明している。ただこの件に関してはビジネスパートナーである「gate.io」チームとのコミュニケーション不足であり、自らの責任だとしている。アーススワップチームとしては今後価格を市場に委ねつつ、「ARSW」のより多くのユーティリティを提供するために努力するとのことだ。

image:iStock forplayday

この記事の著者・インタビューイ

設楽悠介

「あたらしい経済」編集長/幻冬舎コンテンツビジネス局局長 幻冬舎でブロックチェーン/暗号資産専門メディア「あたらしい経済」を創刊。同社コンテンツビジネス局で編集や電子書籍事業、新規事業を担当。幻冬舎コミックスの取締役を兼務。「Fukuoka Blockchain Alliance」のボードメンバー。テレビ番組「スポットライト」(RKB)、ラジオ「テンカイズ」(TBS)にレギュラー出演。「みんなのメンタールーム(Amazon audible)」「風呂敷畳み人ラジオ(Voicy)」「あたらしい経済ニュース」等のポッドキャストも配信。著書に『畳み人という選択』(プレジデント社)。

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