Seiの「アウトバーン」移行案が可決、メインネット導入には別途承認

投票参加率は57.85%、反対票はゼロ

レイヤー1ブロックチェーンのセイ(Sei)で、コンセンサス(合意形成)の仕組みを「アウトバーン(Autobahn)」に切り替える技術提案「SIP-6」が、日本時間11月6日にガバナンス投票で可決された。ブロックエクスプローラー「セイストリーム(Seistream)」の投票記録で確認できる。

提案番号129の投票参加率は57.85%で、定足数の33.4%を上回った。参加率は、投票権のあるステーキング済みのSEIのうち、投票に使われた割合を示す。賛成票は約23億5,959万SEI、棄権票は4,751 SEIで、反対票と拒否権付き反対票はいずれもゼロだった。

今回の投票は技術案への賛否を問うもので、メインネットへの導入には、ソフトウェアアップグレードを承認する別のガバナンス投票が必要となる。

現在のセイでは、ブロックごとに1つのバリデーター(取引の検証やブロックの生成を担う参加者)が、そのブロックに含める取引を提案する。アウトバーンでは、セイの40のバリデーターがそれぞれの経路で取引を並行して提案できる。提案された取引をバリデーター間の合意で取りまとめ、共通のルールに従って取引の順序を決める設計だ。

セイは、この仕組みで特定のバリデーターが取引を意図的に除外するリスクを低減し、処理能力を高められると説明している。また、取引の順序を決めるルールを統一することで、取引の並べ替えなどで得られるMEV(最大抽出可能価値)の一部を抑えることも目指す。

アウトバーンは、セイの大規模アップグレード計画「セイ・ギガ(Sei Giga)」の一部だ。公開テストネットでは毎秒20万件の処理を目標とする。セイの公式技術文書によると、内部テストでは取引順序が250ミリ秒未満で確定した。取引の実行結果はその後に確定する設計だ。

メインネットへの導入に先立ち、公開テストネットでの検証や複数の独立した監査会社によるセキュリティ監査を行い、重大度が「高」以上の指摘事項を解消する必要がある。また、コスモス(Cosmos)形式の取引やCosmWasmへの対応を段階的に廃止する「SIP-3」の完了も前提となる。11月6日時点で、メインネットへの導入日は公表されていない。

参考:Seistreamの投票記録・公式発表 ・技術提案書「SIP-6」
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。