ACIワールドワイドとサークルが協業、コロンビアでUSDC精算の実証へ

既存の決済インフラへのUSDC統合を検証

米決済技術企業ACIワールドワイド(ACI Worldwide)と、米ドル建てステーブルコイン「USDC」を関連会社を通じて発行するサークル(Circle)が、既存の銀行・決済インフラにUSDCによる精算(セトルメント)を組み込むための協業を10月27日に発表した。両社はコロンビアを初期対象に実証実験を進め、金融機関が既存の決済システムと並行してUSDCによる精算を利用する方法を検証する。今回の発表では、実証の具体的な開始時期や参加金融機関は示されていない。

精算とは、決済に伴う資金の受け渡しを確定させる処理を指す。両社は、USDCによる精算を、既存の決済ネットワークや金融機関の資金管理業務、管理体制の中でどのように活用できるかを示す狙いだ。 

実証には、ACIワールドワイドの決済管理プラットフォーム「ACIコネクティック(ACI Connetic)」と、サークルのUSDCインフラを活用する。ACIコネクティックは、従来型の決済やカード決済、デジタル資産を単一のプラットフォームに統合するサービスだ。同プラットフォームは、複数の決済ネットワークやデジタル資産関連サービスにも対応しており、複数の決済手段を組み合わせて利用できる仕組みを提供する。

実証の初期対象となるコロンビアでは、ACIワールドワイドが同国の即時決済システム「Bre-B」を支える中核インフラを構築した。Bre-Bは、異なる金融機関の口座間でリアルタイム決済を可能にする仕組みで、2025年10月に本格運用を開始した。今回の取り組みでは、USDCなどのステーブルコインが既存の決済インフラを補完し、複数の決済手段を利用できる環境の発展にどのように役立つかを検討する。

ACIワールドワイドの口座間決済部門グローバル責任者であるクレイグ・ラムジー(Craig Ramsey)氏は、ステーブルコインをめぐる議論が実現可能性から実用性へと移りつつあると述べた。また、サークルの最高商務責任者(CCO)であるカシュ・ラザギ(Kash Razzaghi)氏は、ラテンアメリカの金融機関が、既存の決済インフラの中でステーブルコインを活用する方法への関心を強めていると説明した。

参考:サークル
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。