コインベース、予測市場収益が年換算2億ドル超に。Coinbase One有料加入者は過去最多

2026年第3四半期決算、サブスク・サービス収益が純収益の49%に

米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、2026年第3四半期(7〜9月)決算を10月29日に発表した。有料会員サービス「コインベースワン(Coinbase One)」の有料加入者数が過去最多となり、予測市場事業の年換算収益が2億ドル(約316億円)を超えたという。

コインベースワンの有料加入者数は、前年同期比24%増となった。同サービスは、対象取引の手数料無料化や、米ドル建てステーブルコイン「USDC」の保有報酬の優遇などを提供するサブスクリプションサービスだ。特典の内容は地域やプランによって異なる。

一般的な予測市場とは、政治・経済・スポーツ・エンターテインメントなど、将来起こり得る出来事について、結果に応じて価値が決まる契約をユーザー同士で売買し、その市場価格から参加者が見込む実現確率を読み取る市場だ。コインベースは、予測市場運営企業カルシ(Kalshi)が運営する市場を通じて、米国の対象ユーザーにサービスを提供している。

今回の「年換算収益」は、一定期間の収益を1年分に換算した指標だ。コインベースによると、予測市場事業の収益は、提供開始からの四半期平均成長率が複利ベースで82%となった。また、1日当たりの取引ユーザー数は前四半期比60%超増加したという。

ステーブルコイン関連では、コインベースのサービス内で保有されるUSDCの平均残高が、前年同期比49%増の220億ドル(約3兆4,767億円)となった。この指標は14四半期連続で過去最高を更新したとのこと。

また、同四半期のサブスクリプション・サービス収益は、前四半期比3%増の5億7,020万ドル(約901億円)となり、純収益(ネットレベニュー)の49%を占めた。前年同期比では20%減だった。同社最高財務責任者(CFO)のアレシア・ハース(Alesia Haas)氏は、予測市場が新たな収益源となり、暗号資産の価格変動性(ボラティリティ)との相関も低いと説明。複数の事業を持つことで、市場環境の変化に対する耐性を高めているとの考えを示した。

コインベースが算出する暗号資産の取引量シェアは10.7%となり、4四半期連続で拡大した。現物取引とデリバティブ取引の双方でシェアを伸ばしたという。

決算全体では、総収益が前年同期比約35%減の12億1,558万ドル(約1,921億円)だった。純利益は7億1,870万ドル(約1,136億円)となり、4四半期ぶりに黒字転換した。非GAAP指標の調整後EBITDAは3億3,300万ドル(約526億円)で、前四半期比60%増となり、15四半期連続でプラスを維持した。

純利益を押し上げた要因として、投資目的で保有する暗号資産に関する純額7億1,500万ドル(約1,130億円)の利益がある。暗号資産やその他の投資の損益と関連する税効果を調整した「調整後純利益」は、約7,800万ドル(約123億円)だった。

なお日本国内から金銭や暗号資産を賭けて海外の予測市場を利用する行為は、賭博罪に該当する可能性がある。取扱いには注意が必要だ。

参考:コインベース決算プレスリリース・2026年第3四半期報告書(Form 10-Q)
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。