ムーディーズ、リップルのRLUSDに投資適格格付け。長期「A2」・短期「P-1」

XRPLとイーサリアム上で直接発行するRLUSDが対象

米格付け会社ムーディーズ・レーティングス(Moody’s Ratings)が、米リップル(Ripple)が展開する米ドル建てステーブルコイン「リップルUSD(Ripple USD:RLUSD)」に、長期預金格付け「A2」と短期預金格付け「P-1」を付与したと10月27日に発表した。

A2は信用リスクが低いと評価される投資適格の区分に属し、P-1は短期格付けの最上位にあたる。

リップルでステーブルコイン部門のシニアバイスプレジデントを務めるジャック・マクドナルド(Jack McDonald)氏は10月28日にXで、ムーディーズから投資適格の格付けを取得したステーブルコインはRLUSDが初めてだと説明した。

RLUSDの発行元は、リップルの完全子会社であるスタンダード・カストディ・アンド・トラスト・カンパニー(Standard Custody & Trust Company:SCTC)だ。SCTCはニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の監督下にある信託会社で、今回の格付けの対象は、SCTCがXRPレジャー(XRP Ledger:XRPL)とイーサリアム(Ethereum)上で直接発行するRLUSDに限定される。

ムーディーズによると、今回の格付けでは、準備資産の信用力や市場価値、発行残高に対する準備資産の比率、流動性、償還の仕組みなどを評価したという。準備資産の分別管理や第三者による保管のほか、業務・技術・法規制面などの要因も考慮したとのことだ。

RLUSDの準備資産は、流動性の高い短期の米国政府資産と現金を中心に構成されている。SCTCは、発行残高に対して103%の準備資産を確保することを目標としており、この水準は今回の格付けに必要な最低水準を上回るという。

準備資産の大半は、米銀行バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(The Bank of New York Mellon:BNY)が保管している。またリップルは、準備資産について、第三者の会計事務所による月次の検証報告書を公開している。

一方、ムーディーズは、SCTCが破綻した場合、RLUSDの償還に通常より時間がかかる可能性があると指摘している。準備資産は発行元の他の資産と分別管理されているものの、RLUSD保有者は現時点で準備資産の直接的な所有権を持たないという。

ムーディーズは、保有者の法的保護や準備資産比率、流動性などの強化が格上げ要因となる一方、準備資産の信用力や市場価値の悪化、準備資産比率や償還能力の低下、重大な業務・技術上の障害などは格下げにつながる可能性があるとしている。

なおRLUSDは、XRPLとイーサリアムの他、ベース(Base)、インク(Ink)、オプティミズム(Optimism)、ユニチェーン(Unichain)、XRPレジャーEVMサイドチェーン(XRP Ledger EVM Sidechain)でも発行されている。

参考:ムーディーズ
画像:PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。