米OCC、地域銀行にステーブルコイン発行への参入検討を呼びかけ

GENIUS法の最終規則を受け、発行者認可の申請検討を促す

米通貨監督庁(Office of the Comptroller of the Currency:OCC)が、米国の地域銀行に対し、決済用ステーブルコインの発行への参入を検討するよう10月26日に公式Xで呼びかけた。

OCCは、地域銀行によるステーブルコイン関連の体制整備を後押しする方針を示した。関心のある銀行には、適用される制度に応じて、自行または子会社が認可された決済用ステーブルコイン発行者となるための申請を検討するよう促している。

今回の呼びかけは、OCCが10月21日に公表した米ステーブルコイン規制法「ジーニアス法(GENIUS Act)」の最終規則を踏まえたものだ。同法は2025年7月に成立した、決済用ステーブルコインの発行者などに対する規制の枠組みを定める法律である。

OCCの最終規則では、同庁の管轄下にある発行者について、準備資産や償還、リスク管理などの基準が定められている。OCCによると、同法と最終規則は2027年1月18日に施行される。

OCCが公開した地域銀行向けの説明資料では、大手銀行やデジタル資産企業との競争に関する懸念にも回答している。同庁は、発行者の規模に応じて規制要件を調整することで、地域銀行の参入機会を支えると説明した。この取り組みは、規制や監督を適正化する地域銀行支援策「Community Bank Comeback」を補完するものだという。

またOCCは、ステーブルコインの普及による地域銀行からの預金流出について、影響は不確実であり、推計にも大きな幅があると説明した。一方、銀行預金をステーブルコインの裏付けとなる準備資産として利用できる点を挙げ、銀行がこの市場で役割を担う余地があるとした。同庁は、地域銀行の資金調達に関する懸念を重視し、預金流出の可能性を注視しているという。

なお、10月27日確認時点で、OCCは決済用ステーブルコイン発行者の認可申請や適用免除の申請をまだ受け付けていない。申請書類に関する米行政管理予算局(OMB)の最終承認を得た後に受け付けを開始し、その際には別途発表するとしている。

画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。