伊中銀副総裁、銀行にデジタル技術への投資促す。「先送りにもコスト」

伊中銀副総裁がトークン化の普及はなお不透明も銀行に行動促す

金融システムのデジタル化が一段と進む中、銀行は、どの技術が主流になるかが明らかになるまで投資を先送りしようとする誘惑に抗う必要がある。イタリア中央銀行の高官が10月23日に述べた。

投資を先送りすれば、銀行は短期的に費用を抑えられる可能性がある。しかし、「知見の蓄積や将来の機会創出を遅らせる場合には、先送りにもコストが伴う」と、イタリア中央銀行のキアラ・スコッティ(Chiara Scotti)副総裁は講演原稿で指摘した。

スコッティ氏は、銀行はさまざまなシナリオで役立ち、組織としての知見の蓄積を支える投資に重点を置くべきだと述べた。

同氏によると、銀行は実験を通じて初めて、新たなデジタル技術を自らの業務にどう取り入れるのが最適かを理解できるという。

同氏は「小規模から始めることには合理性がある……。柔軟性を保ち、段階的に投資を進めれば、単一の技術の方向性に早期から賭けることなく、慎重さとイノベーションを両立できる」と述べた。

スコッティ氏は、銀行預金や証券などの資産を、ブロックチェーンなどの基盤上でデジタルトークンとして表す「トークン化」が、どの程度普及するかはなお不透明だと述べた。ただし、銀行が民間通貨の発行主体としての役割を維持するには、行動を起こす必要があるとした。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Bank of Italy calls for digital asset investments by banks despite uncertainty
(Reporting by Valentina Za; Editing by Jan Harvey)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。