SECの暗号資産規制案はCLARITY法案と整合
米証券取引委員会(SEC)のポール・アトキンス(Paul Atkins)委員長が、暗号資産(仮想通貨)市場構造法案「クラリティ法案(CLARITY Act)」の成立に期待を示した。米フォックス・ビジネス(Fox Business)のインタビューでの発言を、自身のXアカウントで米国時間9月2日に共有した。
アトキンス氏は、SECが8月18日に提案した暗号資産規制案「レギュレーション・クリプト・アセッツ(Regulation Crypto Assets)」について、米国を「世界の暗号資産の中心地」にするというドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の方針を実現するための「これまでで最も歴史的な一歩」と述べた。
またアトキンス氏は、クラリティ法案を巡る9月15日の上院での採決に言及した。同氏は、法案が上院を通過して大統領へ送付され、署名されることへの期待を示した。
ただし、9月15日に予定されているのは法案そのものの最終採決ではない。上院では、同法案の審議入り動議に対する討論終結(クローチャー)動議が採決される。同動議は、審議入り動議を巡る討論時間を制限するための手続きだ。
アトキンス氏は、レギュレーション・クリプト・アセッツがクラリティ法案の内容と整合していると説明した。クラリティ法案は米議会で審議されている法律案である一方、レギュレーション・クリプト・アセッツはSECが策定を進める規則案だ。SECは現在、同規則案について意見を募集している。アトキンス氏は、クラリティ法案が成立した場合に、その内容と整合する規則を採択できるよう準備を進める考えを示した。
レギュレーション・クリプト・アセッツは、暗号資産に関する一定の投資契約の募集などを対象とする規則案だ。1933年証券法第5条に基づく登録義務について、暗号資産に関する一定の投資契約の募集を対象とした2種類の適用除外などが盛り込まれている。
アトキンス氏は今回のインタビューで、前政権下では暗号資産分野のイノベーターが米国外へ追いやられたとの認識も示した。その結果、イノベーターは海外で製品開発や資金調達を行うことになったと説明した。また同氏は、インターネットを通じて米国の投資家が世界各地へ資金を送れることを踏まえ、米国法のもとでこうした活動を国内でも行える環境を整える必要があると述べた。
なお、クラリティ法案は、暗号資産が証券や商品などのどの区分に該当するのかを明確にすることを目的とした法案だ。またSECと米商品先物取引委員会(CFTC)の管轄を整理し、デジタル資産取引所やブローカー、ディーラーなどに対する連邦レベルの規制枠組みを整備する。米国では、暗号資産を巡る両機関の管轄が長く規制上の争点となってきた。
The Regulation Crypto Assets proposal is our most historic step yet to cement America as the Crypto Capital of the World—and is consonant with our belief that Congress should send the CLARITY Act to the President’s desk. pic.twitter.com/Z9Pep2Wvph
— Paul Atkins (@SECPaulSAtkins) September 2, 2026
画像:Reuters