パシフィックメタ、ファイアブロックスの国内導入支援へ。リファラルパートナー就任

PoCから実装・運用まで日本語で支援

ブロックチェーン×AI領域の実装型コンサルティングファームのパシフィックメタ(Pacific Meta)が、デジタル資産インフラ企業ファイアブロックス(Fireblocks)のリファラルパートナーに就任したと9月1日に発表した。

今回の提携によりパシフィックメタは、日本企業や金融機関によるファイアブロックスの導入を日本語で支援する。

具体的には、ファイアブロックスの技術資料やセキュリティ設計の整理、導入企業の要件定義、ファイアブロックス担当チームとの橋渡しを担う。また資金決済法や犯罪収益移転防止法(犯収法)、金融商品取引法などの国内規制と、AML(マネーロンダリング対策)連携やトラベルルール、分別管理などの機能との対応関係を整理し、当局対応やコンプライアンス部門との調整も支援するという。

さらに、カストディやステーブルコイン、トークン化に関する概念実証(PoC)の設計・実行に加え、導入後のAPI連携、取引ポリシーの設計、運用体制の構築、社内教育まで継続して支援するとのこと。本番稼働後は、新たなブロックチェーンや機能への対応、ファイアブロックスのグローバルチームへの問い合わせの取り次ぎも行うとしている。

なおファイアブロックスの利用契約は、導入企業とファイアブロックスが直接締結する。パシフィックメタは、検討段階における論点や確認事項の整理、契約窓口との調整を日本語で支援するという。

想定される活用事例には、暗号資産交換業者のカストディ基盤、ステーブルコインの発行・決済、企業や機関投資家のデジタル資産トレジャリー、セキュリティトークンやRWA(現実資産)の発行管理、組み込み型ウォレット、クロスボーダー決済・送金などが挙げられている。

ファイアブロックスは、MPC(マルチパーティ計算)技術を用いたウォレット管理や、承認ワークフローと取引ポリシーによるガバナンス機能を提供する企業だ。150以上のブロックチェーンに対応し、デジタル資産の保管、移転、発行、決済などを支援している。同基盤は世界2,400以上の機関に採用され、これまでに累計14兆ドル超の取引を保護したという。

国内では、三井住友銀行(SMBC)とのステーブルコインに関する共同検討や、三井物産グループの「ジパングコイン(ZPG)」シリーズのマルチチェーン展開にもファイアブロックスの基盤が活用されている。

なおファイアブロックスの国内リセラーパートナーには、関西電力グループのオプテージがある。ファイアブロックスによると、オプテージは同社にとって日本国内第1号のリセラーパートナーだという。

オプテージは、マネージドサービスプロバイダー(MSP)として法人向け「Web3ウォレットサービス」を展開している。同サービスでは、ファイアブロックスのウォレットをWaaS(Wallet as a Service)として提供し、導入支援や運用管理支援を組み合わせたマネージドサービスを提供している。

また2026年7月には、国内ITサービス大手TISIもファイアブロックスと認定リセラー契約を締結した。TISIは国内金融機関向けにファイアブロックス製品を販売し、導入支援から運用・保守までを一貫して提供する。両社は2028年度までに国内金融機関10行への導入を目指すとしている。

参考:パシフィックメタ
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。