オンド傘下オアシス・プロ・マーケッツ、米国でトークン化株式・ファンド提供へ。FINRA追加認可取得で

新規発行と流通取引に対応、既存証券会社経由のアクセスも可能に

RWA(実世界資産)のトークン化を手がけるオンド・ファイナンス(Ondo Finance)が、子会社オアシス・プロ・マーケッツ(Oasis Pro Markets)による米金融業規制機構(FINRA)の認可取得を7月23日に発表した。オアシス・プロ・マーケッツは以前からFINRA会員として事業を展開しており、今回の発表はFINRAから新たな認可の追加取得を指すものとみられる。なお、取得した認可の具体的な内容については公表されていない。

オンドは、RWAのトークン化を手がける企業として、米国債を裏付け資産とする金融商品などを展開してきた。2025年にはオアシス・プロを買収し、SEC登録ブローカーディーラーや代替取引システム(ATS)、SEC登録トランスファーエージェント(TA)などの規制基盤をグループに取り込んだ。米国では証券会社が取り扱える商品や業務の範囲は、取得した認可ごとに定められている。

オンドの発表によると、今回の追加認可によりオアシス・プロ・マーケッツは、発行体(米国企業など)によるトークン化証券の新規発行と、発行済み証券の流通取引に対応するプラットフォームを運営できるようになる。

具体的には、OTCでの販売、引受を伴う新規発行、私募などを通じてトークン化証券を提供できるようになる。また、企業がトークン化証券を新たに発行する市場と、投資家同士が発行済み証券を売買する流通取引の双方に対応するとのことだ。

対象となる資産には、米国の全国市場システム(NMS)の対象株式のほか、ETF(上場投資信託)、投資信託、インデックスファンドなどのファンド持分、新規株式公開(IPO)を通じて発行される証券が含まれる。また、決済には法定通貨に加え、対応するステーブルコインも利用でき、ブロックチェーン基盤のウォレット間で直接決済できるとのことだ。

またオアシス・プロ・マーケッツは、証券会社などが複数の顧客資産をまとめて管理する「オムニバス口座」の仕組みに対応する。これにより、機関投資家や登録投資助言業者、退職口座は、現在利用している証券会社などを通じてトークン化証券へアクセスできるようになるとのことだ。

オンドは、既存の金融インフラとの接続により利用開始時の負担を抑え、より多くの米国投資家が参加しやすくなるとの考えを示した。

オンド傘下では、SEC登録トランスファーエージェントのオアシス・プロTA(Oasis Pro TA)も事業を展開する。トランスファーエージェントは、証券の保有者記録や名義変更などを管理する機関だ。オンドの発表によると、オアシス・プロTAは、ブロックチェーン上の資本構成表の管理や株主権への対応、資産をまたぐ担保移動などのデジタル資産向けトランスファーエージェント業務を支援するとのことだ。

参考:オンド
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。