gumi、日本最大のXRP保有・運用事業者目指す。保有資産を順次集約へ

国内最大のXRP保有・運用事業者目指す

ゲーム開発などを手掛けるグミ(gumi)が、暗号資産(仮想通貨)運用を「エックスアールピー(XRP)」中心に再編する方針を示した。同社が6月12日に公表した「2026年4月期第4四半期および通期決算説明資料」で明らかにした。

グミは資料の中で、「日本におけるXRPの最大保有・運用事業者」を目指す方針を掲げている。資料では、暗号資産運用について、「グミ本体では、原則XRP一本化で運用効率を向上」、「価格を注視しつつ、XRPの取得を継続」、「保有暗号資産(約140億円)をXRPへ適宜移行」する方針が示された。また、XRPを主軸とした暗号資産の保有・運用を進める方針も説明されている。

同社はこれまで、ビットコイン(BTC)やXRPを含む複数の暗号資産を保有し、ステーキングを中心とした運用を進めてきた。同社は2025年6月に約10億円相当のBTCを取得したほか、同年8月には25億円規模のXRP購入計画を発表。また同年10月には、最大約57億円の資金調達計画を公表し、このうち約20億円をBTCやXRPなどの追加取得に充当する方針を示していた。こうした取り組みを背景に、ファンドを除くグミグループの暗号資産残高は2026年4月末時点で約141億円となった。今回同社は、その運用資産を順次XRPへ集約する方針を示している。なお資料上では、BTCなど既存保有暗号資産の具体的な売却時期や売却規模は示されていない。

同社は2025年10月、SBIホールディングスやリップルらとともに、XRPトレジャリー事業を展開する米エバーノース(Evernorth)へ出資していた。エバーノースは、XRPの保有に加え、レンディングや分散型金融(DeFi)、バリデータ運営などを通じた運用を行う方針を掲げており、グミは今回の資料でもXRPを活用した運用事業の拡大を打ち出している。

今回の決算説明資料では、従来の分散保有・ステーキング中心の運用から転換し、「XRPへの集中」と「オプション取引を活用した運用」を進める方針も示された。同社は、暗号資産市場の悪化によりステーキング中心の運用利回りが大幅に低下していると説明している。

資料によると、同社はXRPを保有しながらコールオプションを売却する「カバードコール」戦略などを活用し、継続的な運用収益の獲得を目指すという。これにより、XRPの価格上昇によるキャピタルゲインに加え、オプションプレミアムによるインカムゲインの獲得も狙うとしている。

また同社は、2027年4月期より、従来の報告セグメントである「モバイルオンラインゲーム事業」と「ブロックチェーン等事業」を、それぞれ「ネオメディアエンタメ事業」と「ネオクリプト事業」へ変更する方針を示した。ネオクリプト事業では、XRPの保有・運用に加え、グミ子会社のgC LabsとTISとの合弁会社であるヒノデ・テクノロジーズ(Hinode Technologies)を通じたノード運営やアセットマネジメント事業を展開する方針だ。

同事業では、SBIホールディングスと共同で準備を進める「SBIクリプトファンド(SBI Crypto Fund)」の早期始動も目指すという。同ファンドは上場暗号資産を対象とした運用ファンドとして計画されており、同社は運用資産の拡大とアセットマネジメント事業の強化につなげる考えだ。

さらに同社は、新たな中期経営計画の骨子として、ゲームなどのエンターテインメント事業で得た収益をXRP運用へ投じ、その運用益を再びIP投資へ活用する成長モデルも示している。資料では、「ネオメディアエンタメ事業」と「ネオクリプト事業」を組み合わせたハイブリッド型企業としての成長を目指すとしている。

参考:資料
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。