AWS、AIエージェント向け決済機能を提供へ。コインベースとストライプと連携で

AIエージェントの自律決済基盤を提供へ

アマゾン・ウェブ・サービス(Amazon Web Services:AWS)が、AIエージェント向け決済機能「アマゾン・ベッドロック・エージェントコア・ペイメンツ(Amazon Bedrock AgentCore Payments)」のプレビュー版を5月7日に発表した。

アマゾン・ベッドロック・エージェントコア・ペイメンツは、AIエージェントに支払い機能を組み込むための機能群だ。具体的には、AIエージェントがAPIやウェブコンテンツ、MCPサーバー、他のAIエージェントなどへアクセスする際、設定された権限と支出上限の範囲内で利用分を自律的に支払えるようにするもの。ウォレットインフラおよび決済レールをコインベース(Coinbase)とストライプ(Stripe)が共同で構築し、両社が初期機能を支えるウォレットインフラと決済レールを提供している。

AIエージェントを巡っては、近年、API呼び出しや外部サービス利用を行い、複数ステップの処理を自律的に実行する方向へ活用範囲が広がっている。同社は今回の発表について、AIエージェントが必要なリソースを検索し、評価し、支払いまで実行する「エージェント経済(agentic economy)」に向けた基盤整備の一環と位置付けている。

同社によると、開発者はウォレット接続や支出上限設定を行うことで、AIエージェントによる決済処理を実装できるという。エージェントコア側が認証管理や決済処理、支出管理などを担うため、開発者は個別の課金・認証システムを都度構築する必要がなくなるとのことだ。

また、同機能のプレビュー版ではコインベースが開発を主導した決済プロトコル「x402」に対応する。コインベースによると、x402を利用することで、開発者はAIエージェントがステーブルコインを用いて少額決済を行う環境を構築できる。

なお、AIエージェント向け決済を巡っては、複数企業による基盤整備が進んでいる。5月5日には、ソラナ財団(Solana Foundation)がグーグルクラウド(Google Cloud)と共同で、AIエージェント向けAPI決済基盤「Pay.sh」を発表した。

またパラダイム(Paradigm)とストライプがインキュベートしたブロックチェーン「テンポ(Tempo)」は、AIエージェント向け決済標準「マシン・ペイメンツ・プロトコル(Machine Payments Protocol:MPP)」を公開している。MPPは、AIエージェントなど機械間の決済フロー標準化を目的としたプロトコルだ。

AWSは今後について、マイクロペイメント対応を出発点としつつ、将来的にはAIエージェントによる航空券予約、ホテル予約、商品購入など、より広範な商取引への対応も視野に入れていると説明している。

参考:AWS
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。