バイナンスウォレット、予測市場機能を追加へ、外部プロトコルと連携で

バイナンスウォレットから予測市場にアクセス可能に

海外大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、同取引所提供のウォレット「バイナンスウォレット(Binance Wallet)」上で予測市場機能を提供する方針を3月31日に発表した。

同機能は、バイナンスウォレット内から予測市場サービスへアクセスできるもので、スポーツや経済、世界の出来事、カルチャー、暗号資産(仮想通貨)などの将来の結果について取引が可能となる。

予測市場では、各結果が「YES」または「NO」のシェアとして表され、価格は0.01ドルから0.99ドルの範囲で推移する。この価格は市場参加者の合意に基づく発生確率を示しており、例えば0.80ドルであれば約80%の確率を意味する。市場確定後は正しい結果のシェアに対して1ドルが支払われる仕組みだ。

同機能は、バイナンスが自ら提供するものではなく、第三者プロバイダーの予測市場を集約する形で提供される。現在の主な提供元は、BNBスマートチェーン(BNB Smart Chain)上の分散型予測市場プロトコル「プレディクト(Predict.fun)」とされている。またバイナンスは市場イベントの作成や管理、取引の相手方には関与しないとしている。

利用には専用の「予測アカウント」が必要となる。このアカウントは、バイナンスウォレットのキーレス技術を基盤としており、スポット口座や資金調達口座とは分離される。初回利用時に自動的にキーレスウォレットが生成される仕組みだ。

取引にはドル連動型ステーブルコイン「USDT」が使用され、スポット口座または資金調達口座から予測アカウントへ資金を移動して利用する。注文は成行注文または指値注文に対応する。

市場は「取引中」「決済進行中」「結果確定」の3段階で運用される。結果確定後、勝ち側のシェア保有者は1シェアあたり1ドルを請求でき、負け側のシェアは無価値となる。

またイベントの作成および結果判定は第三者プロバイダーが担い、分散型オンチェーンオラクルを用いて決済が行われる。異議がある場合には仲裁プロセスに進む仕組みとされている。

なお予測市場機能はバイナンスアプリの一部バージョンで表示されるとしており、提供地域や正式な展開時期については明らかにされていない。

暗号資産取引所による予測市場への参入が進んでいる。コインベース(Coinbase)はカルシ(Kalshi)との提携を通じて米国での提供を拡大しているほか、クリプトドットコム(Crypto.com)も独自の予測市場プラットフォームを展開している。予測市場分野では取引量が拡大しており、関連サービスの動きが広がりつつある。

また、暗号資産取引所ゲート(Gate)も予測市場分野への取り組みを進めている。同社は3月24日の公式Xで分散型予測市場「ポリマーケット(Polymarket)」を統合したと発表した。ゲートは、このような統合を実現した最初の中央集権型取引所(CEX)であると主張している。

参考:バイナンス
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。