米CFTC、予測市場の指針公表。イベント契約の取引ルール示す

スポーツ契約の不正リスクにも言及

米商品先物取引委員会(CFTC)が、予測市場に関する新たな指針を3月12日に公表した。

発表によると今回の指針は、スポーツや政治などの出来事の結果を対象とした取引契約(イベント契約)の上場に関するものだという。近年、予測市場の人気が急速に高まっていることを受け、市場の成長やイノベーションを促進しつつ、取引所に対して規制上の義務を改めて示す目的で公表したという。

同文書では、予測市場を運営する取引所に対し、商品取引所法(Commodity Exchange Act)およびCFTC規則に基づく義務を遵守する必要があると強調されている。

また、イベント契約の上場手続きや取引所の監督責任についても説明されている。特にスポーツ関連の契約については、試合結果に関するインサイダー情報の利用など、不正取引のリスクが生じる可能性がある点について触れられている。

CFTCの市場監督部門は、予測市場を運営する取引所に対し、商品取引所法および同委員会の規則に沿って市場を適切に監視・運営する責任があると指摘している。

またCFTCは同日、予測市場に関する規則制定に向けた事前通知(ANPRM:Advanced Notice of Proposed Rulemaking)も公表した。イベント契約に関する規制の見直しについて、パブリックコメントの募集を開始したという。提出された意見は、今後の規則制定など将来的な対応の検討に活用されるとのこと。

なお米国では、予測市場を巡る規制整備の議論が進んでいる。

また予測市場を巡っては、連邦と州の規制権限を巡る議論も続いている。今年1月にはネバダ州の裁判所が、予測市場プラットフォームのポリマーケット(Polymarket)に対し、州内居住者向けのイベント契約提供を一時差し止める命令を出した。

ポリマーケットはイベント契約をCFTCが監督するデリバティブ取引と主張しているが、州当局は州のギャンブル法の対象になる可能性があると指摘している。

参考:CFTC1CFTC2
画像:Reuters

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。