「パーミッションドDEX」がメインネットで有効化
分散型台帳「XRP Ledger(XRPL)」で、特定参加者に取引を限定できる分散型取引所(DEX)機能「パーミッションドDEX(Permissioned DEX)」が公式に有効化した。2月18日に同ネットワークの公式ドキュメントのステータス一覧で確認できた。
この機能は、2025年6月に設計方針が公開されていたものであり、規制対応を見据えたオンチェーン・トレーディングインフラとして正式に稼働した形となる。
パーミッションドDEXは、従来のXRPLネイティブの分散型取引所機能を拡張し、参加者をあらかじめ承認された主体に限定できる仕組みだ。従来のオープンなオーダーブックとは異なり、管理者が参加条件を設定し、事前に本人確認などの審査を受けた参加者のみが取引できるアクセス制御を可能にする。
本機能は、銀行やブローカーなど金融機関が規制下で利用することを念頭に置いて設計された。取引の仕組み自体はXRPLのネイティブDEXとして維持されるが、参加できる取引主体を制御できることで、従来の分散型市場では対応が困難だったコンプライアンス要件への適合が可能になる。
XRPLは2012年に公開されたパブリックブロックチェーンで、決済やトークン発行、分散型取引機能を基盤レイヤーに内包するネットワークだ。規制対応型のインフラ需要が高まる中、2025年6月にはこのパーミッションドDEXの設計や意図がリップル社から公表され、その後のアップグレードプロセスを経て今回のメインネット有効化に至った。
なおパーミッションドDEXの稼働は、XRPL上での他の制度的機能拡張とも連動している。たとえば、直前には発行トークンを対象に拡張されたエスクロー機能が2月12日に有効化されており、トークン発行から条件付き決済、規制対応型取引までをオンチェーンでサポートする基盤が整いつつある。
こうした動きは、パブリックブロックチェーンが従来の分散型金融(DeFi)の延長だけでなく、規制対応を組み込んだ市場インフラとして実装を進める潮流の一端を示している。一般の個人トレーダーの生活への影響は限定的なものと考えられる一方で、規制下でトークン化資産や決済インフラを活用したい金融機関・事業者にとっては選択肢が広がる可能性がある。