ビットゴーがNYSE上場、初値24.6%高に。2026年初の暗号資産企業IPO

ビットゴーがNYSEに上場

暗号資産(仮想通貨)カストディ企業のビットゴー(BitGo)が、1月22日のニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場初日で株価が公募価格比24.6%高で取引を開始し、時価総額が25.9億ドル(約4,106億円)に達した。投資家が、2026年最初の暗号資産関連企業のIPO(新規公開株式)の株式を買い進めた。

同社株の寄り付きは1株22.43ドル(約3,556円)で、公募価格の18ドル(約2,854円)を上回った。

ビットゴーと一部の既存株主は、想定レンジである1株15〜17ドル(約2,378〜2,695円)を上回る水準で1,180万株を売り出し、2億1,280万ドル(約337億円)を調達した。

今回の上場は、昨年末の米政府閉鎖後の低迷を経て、暗号資産関連のIPO市場が再び開きつつある局面で行われた。米国では昨年の第4四半期に主要な暗号資産関連発行体の新規上場はなかった。

IPOXのリサーチ・アソシエイトであるルーカス・ミュールバウアー(Lukas Muehlbauer)氏は、「ビットゴーのIPOは、2026年における暗号資産上場銘柄への投資家需要を測る最初の重要な先行指標である。昨年、ジェミナイ(Gemini)は暗号資産市場のピーク近辺で上場した一方、ビットゴーは直近の売り局面という逆風の中で上場する」と述べた。

トランプ政権下の規制緩和姿勢が市場心理を押し上げたことは、複数の暗号資産関連企業が資本市場での資金調達を検討する動きにつながっている。

暗号資産運用会社のグレースケール(Grayscale)や取引所のクラーケン(Kraken)も、近い将来のIPO候補と見られている。

もっとも、暗号資産セクターは第4四半期の急落後もボラティリティが高く、上場を目指す企業に求められるハードルは上がっている。ビットコインは2025年に6.4%下落し、年間では2022年以来のマイナスとなった。

ミュールバウアー氏は、「トークンの値上がり益に依存する『純粋なトークン銘柄』ではなく、収益性と規制対応を備えた『デジタル資産インフラ企業』として自社を売り込むことで、ビットゴーはビットコインの日々の価格変動の影響を相対的に受けにくいポジションにある」と述べた。

2013年設立のビットゴーは、収益を上げている数少ない暗号資産企業の1社であり、2025年最初の9カ月間の純利益は3,530万ドル(約56億円)だった。

また先月ビットゴーは、州の信託銀行チャーターを連邦チャーターへ転換するため、米通貨監督庁(OCC)から条件付き承認を得た。これにより全米での事業展開が可能となる。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
BitGo debuts with $2.59 billion valuation as crypto IPO window reopens
(Reporting by Atharva Singh and Arasu Kannagi Basil in Bengaluru; Editing by Tasim Zahid and Alan Barona)
参考:BitGo
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。