ヴァンエック、LidoのLST「stETH」のETFを米SECにS1申請

VANECK LIDO STAKED ETHEREUM ETF申請

米資産運用会社ヴァンエック(VanEck)が、リキッドステーキングプロトコル「ライド(Lido)」のLST(リキッドステーキングトークン)「stETH」へのエクスポージャーを投資家に提供するETF(上場投資信託)の登録届出書「S-1申請書(Form S-1)」を10月16日付で米SEC(証券取引委員会)に提出した。

提出書類によると、ヴァンエックが申請中のETFの名称は「VANECK LIDO STAKED ETHEREUM ETF」。現時点では、同ETFのティッカーシンボルおよび上場予定の取引所は未定だ。

なお同ETFの信託受託者には、米デラウェア州のサービスプロバイダーであるCSCデラウェアトラスト(CSC Delaware Trust)が指定されている。一方で、同ETFに関する保管機関(カストディアン)、証券代行(トランスファーエージェント)、現金管理者(キャッシュカストディアン)は未定だ。

ちなみに、リキッドステーキングとは暗号資産(仮想通貨)をステーキングしながら、その資産の流動性を維持する仕組みだ。従来のステーキングでは一定期間資産がロックされるが、リキッドステーキングを利用すると、ステーキング資産に対応するLSTを受け取れる。また、そのLSTはDeFi(分散型金融)で運用・取引できる。ライドでは、暗号資産イーサリアム(ETH)をステーキングすると、LSTのstETHが発行される。

10月20日公開のライドの公式ブログによれば、stETHはETHのアンステーク遅延に縛られず償還・二次取引が可能で日次流動性を確保しやすいという。また、ETFの作成・償還でも未運用のETHを抱えずに済み、ステーキングへのエクスポージャーを継続しやすいとのこと。

さらに、監査済みスマートコントラクト・流動性・主要カストディや取引所統合といったインフラ面の整備が進んでいると説明されている。

またライドのローンチ以降、ユーザーが同プロトコル経由で獲得したステーキング報酬は累計20億ドル(約3,024億円)超と報告されている。そしてライド上のTVL(総預かり資産額)は、約400億ドル(約6兆円)に達するとのことだ。

参考:SECLido
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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