パクソス、ハイパーリキッド向けステーブルコイン「USDH」導入を提案

Hyperliquid向けステーブルコイン導入提案

パクソス(Paxos)のステーブルコイン普及を促進する組織パクソスラボ(Paxos Labs)が、ハイパーリキッド(Hyperliquid)向けに設計されたステーブルコイン「USDH」の導入を提案したと9月6日に発表した。

ハイパーリキッドは、DEX(分散型取引所)向けに構築されたブロックチェーン。オーダーブック型DEXなどの高性能なネイティブ・プリミティブを備えるハイパーコア(HyperCore)と、その豊富な流動性へアクセスする汎用スマートコントラクト層ハイパーEVM(HyperEVM)を統合している。

USDHはハイパーEVMおよびハイパーコアにネイティブ対応し、米国債、レポ取引(現金を担保とした債券の貸借取引)、パクソス発行の米ドル建てステーブルコイン「グローバルドル(USDG)」といった資産を準備金として保有するという。これにより、米国のマーケットメイカーや取引所でサポートされるための要件を満たす設計となっているとのこと。

またUSDHは、準備金から生じる利息の95%がハイパーリキッドのネイティブトークン「HYPE」の買い戻しに充てられるという。

買い戻されたHYPEは、エコシステムの開発者、バリデータ、ユーザーに再分配されるとのこと。また、準備金から生じる利息の配分はUSDHの残高や取引量に応じて行われ、エコシステム全体に還元される仕組みが導入されるという。

なおパクソスラボは、DeFi(分散型金融)やオンチェーン金融商品の立ち上げ支援を目的に、6月18日に設立が発表された新組織だ。今回の発表では、パクソスラボにおける最優先の取り組みとしてUSDHの導入方針が示された。

またパクソスラボは今回の発表で、ハイパーEVMのローンチ当初からハイパーリキッドのインフラを支えてきたモレキュラーラボ(Molecular Labs)の買収を明かしている。

さらにパクソスとしては、自社のブローカレッジ(ブローカー業務を行う)基盤にHYPEを組み込み、同トークンをペイパル(PayPal)やベンモ(Venmo)、メルカドリブレ(MercadoLibre)、ヌーバンク(Nubank)、インタラクティブブローカーズ(Interactive Brokers)などのプラットフォームで取り扱えるようにする計画も伝えている。

参考:パクソスラボ
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。