ゆうちょ銀行がトークン化預金の取扱検討
ゆうちょ銀行が、2026年度中を目途に、トークン化預金の取扱開始を検討していると9月1日に発表した。
発表によるとこのトークン化預金は、デジタル通貨事業を行う国内企業ディーカレットDCP提供のプラットフォームを利用するという。
トークン化預金(Tokenized Deposits)は、銀行預金にブロックチェーンなどの技術を活用し、預金をデジタル上で取り扱えるようにしたものだ。
ゆうちょ銀行によるトークン化預金は、個人・法人向けに取り扱うもので、ブロックチェーン技術の活用により、決済における即時性と透明性を兼ね備えたものとする想定とのこと。
同行はトークン化預金について「ゆうちょ銀行が発行体となり、ゆうちょ銀行の決済用預金として決済機能の提供を可能とすることで、預金保険の対象となるなど、安心、安全にご利用いただけるもの」と説明している。
なおゆうちょ銀行はトークン化預金について、スマート・コントラクト等のブロックチェーン由来の機能を活かした、様々な事業者との連携を想定しているという。これにあたり同行は、ディーカレットDCPが主催するデジタル通貨フォーラム参加企業のうち、すでに複数候補先との協議も進めているとのこと。
トークン化預金の連携では、NFTやセキュリティトークンの取引に連動する決済手段の提供開始を検討しているとのことだ。
なお昨年8月にインターネットイニシアティブ(IIJ)は、環境価値のデジタルアセット化とデジタル通貨「DCJPY」による決済取引を開始している。
このデジタルアセット化および決済取引は、ディーカレットDCPが昨年7月に本番検証に向けてシステムリリースをした「DCJPYネットワーク」において開始され行われている。また「DCJPY」は、GMOあおぞらネット銀行が発行する銀行預金をブロックチェーン上でトークン化したデジタル通貨として機能している。
参考:ゆうちょ銀行・ディーカレットDCP
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