米サークル「USDC」、XDC Networkにネイティブ対応へ

ネイティブUSDCがXDCに対応へ

米サークル(Circle Internet Financial)発行の米ドル建てステーブルコイン「USDC」のネイティブ型トークンが、「XDCネットワーク(XDC Network)」に近日中に対応する予定だ。サークルのブログより8月27日に発表された。

XDCネットワークは、貿易金融の効率化を目的とする、企業や金融機関などエンタープライズに特化したレイヤー1ブロックチェーン。 債券等実資産のトークン化(RWAs)や貿易資産トークン化、貿易文書電子化などを行い、世界の貿易業務を円滑に進めるためのスマートコントラクトシステムを提供している。なお2023年12月、SBIホールディングスはXDCネットワークを展開するトレードフィネックス・テック(TradeFinex Tech )社と合弁会社「SBI XDCネットワークAPAC(SBI XDC Network APAC)」を設立している。

XDCネットワークに対応予定のネイティブ型のUSDCは、サークルが公式に発行するUSDCであり、常に米ドルと1対1で償還が可能だ。そのため価格がドルと乖離してしまうディペグが起こる可能性が低いという特徴がある。

また今回、ネイティブ型「USDC」のブロックチェーン間転送を可能にする「クロスチェーン転送プロトコル(Cross-Chain Transfer Protocol:CCTP)」のアップデート版「CCTP V2」についてもXDCネットワークに対応予定だ。

CCTPは、USDCを転送元のチェーンで消滅(バーン)させ、転送先のチェーンで発行(ミント)する「バーンアンドミント(Burn and mint)」を採用することで、より安全に他のブロックチェーンにUSDCを移動できる機能である。転送元でトークンをバーンさせることで転送先のトークンがネイティブになるため、トークンの総発行枚数が増加する問題を軽減している。

現在ネイティブ版USDCは、イーサリアム(Ethereum)、ソラナ(Solana)、アルゴランド(Algorand)、アバランチ(Avalanche)、ヘデラ(Hedera)、ステラ(Stellar)、ノーブル(Noble:コスモスエコシステム)、アービトラムワン(Arbitrum One)、ベース(Base)、OPメインネット(OP Mainnet)、ニア(NEAR)、ポルカドット(Polkadot)エコシステム、ポリゴンPoS(Polygon PoS)、セロ(Celo)、ズィーケーシンク・エラ(zkSync Era)、スイ(Sui)、アプトス(Aptos)、ユニチェーン(Unichain)、リネア(Linea)、ソニック(Sonic)、ワールドチェーン(World Chain)、 エックスアールピー・レジャー(XRP Ledger)、コーデックス(Codex)、セイ(Sei)の合計24チェーンで発行されている。またモナド(Monad)とハイパーリキッド(Hyperliquid)にも対応する予定だ。

またCCTPはV1とV2も含め、アプトス(Aptos)、アービトラム(Arbitrum)、アバランチ(Avalanche)、ベース(Base)、イーサリアム(Ethereum)、ノーブル(Noble)、OPメインネット(OP Mainnet)、ポリゴンPOS(Polygon POS)、ソラナ(Solana)、スイ(Sui)、ユニチェーン(Unichain)、リネア(Linea)、ソニック(Sonic)ワールドチェーン(World Chain)、 コーデックス(Codex)、セイ(Sei)の16チェーンに対応している。

参考:サークル・USDC・CCTP
画像:iStocks/Cemile-Bingol

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。