メタプラが米子会社の持株会社を新設、米国にデリバティブ事業特化の子会社設立予定も

メタプラが米子会社の持株会社を新設

上場企業によるビットコイン保有数で世界第5位の東証スタンダード上場企業メタプラネットが、米国フロリダ州に完全子会社である持株会社メタプラネット・ホールディングス(Metaplanet Holdings)を新設すると7月25日に発表した。

これにより、米国フロリダ州に今年5月に設立されたメタプラネット完全子会社、メタプラネット・トレジャリー・コーポレーション(Metaplanet Treasury Corporation)の全株式(7億1,550万ドル)を現物出資の方法でメタプラネット・ホールディングスへ移管するとのこと。7月に設立予定のメタプラネット・ホールディングスは、メタプラネット・トレジャリー・コーポレーションの親会社として機能する。

メタプラネットはこの新たなグループ体制により、同社の米国事業の管理体制を一層強化するとともに、ビットコイン・トレジャリー企業としての国際展開を支える経営基盤の整備を図るという。特に、持株会社体制を導入することで、各事業体におけるリスクの分散および戦略的な柔軟性の向上が期待されるとのことだ。

またメタプラネットは、新持株会社のもとにデリバティブ関連事業に特化した第2の子会社の設立も予定しているという。これによりビットコインインカム事業とのリスク分離を明確化し、リスク管理の高度化を実現する方針とのことだ。

なお新持株会社の取締役は、メタプラネット・トレジャリー・コーポレーションと同じくサイモン・ゲロヴィッチ(Simon Gerovich)氏とデイラン・ルクレール(Dylan LeClair)氏が就任する予定だ。なおゲロヴィッチ氏はメタプラネットのCEOであり、ルクレール氏はUTXO Managementのシニアアナリストである。

メタプラネットは7月14日、137億9,800万円相当の797BTCを取得。これにより同社のビットコイン総保有数は、16,352BTCとなった。なおこの総数の購入価格は2,396億1,600万円で、1BTCあたりの平均購入価格は1,465万3,636円となっている。

なおメタプラネットのビットコイン保有数は、上場企業が保有するBTC保有数ランキングで世界第5位(Bitcoin Treasuries.net調べ)。第4位は19,225BTCを保有するライオットプラットフォームズ(Riot Platforms)だ。

また6月30日付で、大手資産運用会社フィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)の完全子会社ナショナル・ファイナンシャル・サービシーズ(NATIONAL FINANCIAL SERVICES LLC)がメタプラネットの筆頭株主になっている。

参考:メタプラネット
画像:PIXTA

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。