JPモルガン、米ドル預金トークン「JPMD」をイーサL2「Base」で発行へ

JPMDがKinexys通じてBaseで発行へ

米大手銀行J.P.モルガンチェース(JPMorgan Chase)が、機関投資家向け米ドル建て預金トークン「JPMD(J.P. Morgan Deposit Token)」をベース(Base)ネットワーク上で発行する。ベースのXアカウントにて6月17日に発表された。ベースは、米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が開発・運営するイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ネットワークである。

発表によると「JPMD」は、J.P.モルガンチェースのブロックチェーン部門キネクシス(Kinexys:旧Onyx)を通じて、ベース上で発行されるとのこと。これにより「JPMD」は、パブリックブロックチェーン上で発行される初のパーミッション(許可)型銀行預金トークンとなるという。そのため同トークンは、信頼できる関係者間でのリアルタイムな資金移動に活用されると説明されている。

さらにベースでの「JPMD」発行により、機関投資家は1秒未満かつ1セント未満の取引が可能になるとのこと。また即時決済やリアルタイムでの流動性アクセスも可能になるという。

ちなみにキネクシスは、JPMコイン(JPM Coin)を活用した決済サービスを提供する「キネクシスデジタルペイメント(旧称:JPMコインシステム)」、資産のトークン化やデジタル資産の管理を支援する「キネクシスデジタルアセット」、ブロックチェーン技術の研究開発を行う「キネクシスラボ」の3つの主要部門で構成されている。

なおJ.P.モルガンチェースは6月15日付で、「JPMD」に関する商標を米国特許商標庁(USPTO)に出願していた。

画像:iStocks/noLimit46

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。