OpenSeaの新マーケットプレイス「OS2」正式リリース

OS2が正式リリース

NFTマーケットプレイスのオープンシー(OpenSea)が、これまでベータ版として提供していた新バージョン「OS2」を正式リリースした。オープンシーの最高マーケティング責任者(CMO)アダム・ホランダー(Adam Hollander)氏がXで5月30日に発表した。

「OS2」正式版では、クロスチェーンでのNFTミントおよびスワップ機能、共有可能なギャラリー、トークンの統計表示、スウィーピング(まとめ買い)の改善、ウォレット切り替え機能、保有者ビューなど、多数の新機能が追加されたとのこと。

また「OS2」の対応チェーンは、イーサリアム(Ethereum)、アービトラム(Arbitrum)、ベース(Base)、ポリゴン(Polygon)、アバランチ(Avalanche)、B3、ブラスト(Blast)、オプティミズム(Optimism)、ゾラ(Zora)、セイ(Sei)、フロウ(Flow)、エイプチェーン(ApeChain)、ソニューム(Soneium)、シェイプ(Shape)、ユニチェーン(Unichain)、クレイトン(Klaytn)、ベラチェーン(Berachain)、ローニン(Ronin)、アブストラクト(Abstract)、ソラナ(Solana)の計19チェーンとなっている。

さらに「OS2」のベータ期間中は、一部のトークンでのみ取引に利用可能だったが、現在では上記19チェーン上におけるほぼすべてのトークンで取引可能になったという。

またオープンシーでは、今後予定されているトークン生成イベント(TGE)に向けた報酬基盤として、報酬プログラムを開始したとのこと。

このプログラムは、ユーザーによるプラットフォームの関与度合いを定量化する報酬「XP」を軸に設計されており、過去の取引履歴、現在の利用行動、ボヤージュ(Voyages)と呼ばれるクエスト型アクティビティの3要素が評価対象になるという。

ボヤージュは、新機能の利用や体験を通じて「XP」を獲得する形式のタスクで、コモン(Common)、アンコモン(Uncommon)、レア(Rare)、エピック(Epic)、レジェンダリー(Legendary)の5段階に分類されているとのこと。

特にレジェンダリーでは、シップメント(Shipments)と呼ばれるチャレンジに成功することで、トレジャース(Treasures)と呼ばれる報酬が獲得でき、ユーザーのプロフィール上に表示されるという。

またベータ版および初期リワード参加者には、フィードバックへの貢献、「XP」実績、シップメントの獲得数に基づいて3種類の初期トレジャースが付与されており、それぞれ6段階のランクが設定されているとのこと。これらはTGE時の報酬判断においても意味を持つ記録となるという。

また、報酬ダッシュボード上ではロイヤリティが%表示され、今後の報酬配分において重要な役割を果たすとされている。

さらにユーザーは、EVM(イーサリアムバーチャルマシン)チェーン、ソラナ、アブストラクトのウォレットを報酬プロフィールに接続し、チェーンごとに提示されるクエストを同一プロフィールで切り替えて対応できるとのこと。

なおオープンシーは、報酬制度の信頼性を確保するためボット対策にも注力しているという。不正なファーミングや複数ウォレットによる不当な獲得を防ぐため、日々複数の指標を分析しており、違反が疑われるアカウントは報酬対象から除外されるリスクがあるとのことだ。

また今年2月にはオープンシー財団(OpenSea Foundation)から、独自トークン「SEA」のリリースが予告された。「SEA」は、NFT およびより広範なクリプトエコシステム内でのエンゲージメントをサポートするために設計されたトークンとのこと。

なお「SEA」の配布時期についての詳細などは現状で発表されていない。

画像:iStock/Ket4up

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。