MastercardとMoonPayが提携、加盟店でのステーブルコイン決済実現に向け

MastercardとMoonPayが提携

米決済大手マスターカード(Mastercard)と暗号資産(仮想通貨)決済プロバイダーのムーンペイ(MoonPay)が、ステーブルコインによる個人での支払いや企業の受取をグローバル市場で可能にするため提携したと5月15日に発表した。

この取り組みにより企業は、ユーザーのステーブルコイン残高に連動したマスターカードブランドのカードを提供可能になるとのこと。また同カードユーザーは、自身が保有するステーブルコインを法定通貨に即時変換し、マスターカード加盟の世界1億5,000万以上の店舗で決済できるようになるという。

また同カードの決済ソリューションには、ムーンペイが今年3月に買収したステーブルコイン決済企業アイアン(Iron)が提供するAPIが活用されるとのこと。これにより企業やネオバンク、その他の決済関連事業者は、ステーブルコインを活用した支払いや送金を効率的に管理できるという。特にクロスボーダー決済の利便性が向上するとのことだ。

また、ギグワーカーや契約社員、クリエイターに対する報酬支払い手段としてステーブルコインを用いることも可能になると説明されている。

ムーンペイは、主要なウォレットや暗号資産取引所を含む500以上の暗号資産プラットフォームと統合しており、1億人を超えるアクティブユーザーにリーチする広範なネットワークを構築しているとのこと。この取り組みによりムーンペイは、ステーブルコイン対応のマスターカードを、世界中の決済およびコマースのエコシステムに展開することを可能にしているという。

発表によれば、現在世界中で約2,000万の暗号資産ウォレットが毎月ステーブルコインを用いた取引を行っており、ステーブルコインの残高を保有するウォレット数は1億2,000万にのぼるとのことだ。

なお、マスターカードとムーンペイは2023年10月にも提携している。この際には、ブロックチェーン取引の信頼性と利便性を高めるための「マスターカードクリプトクレデンシャル(Mastercard Crypto Credential)」のムーンペイによる対応が発表されていた。

「マスターカードクリプトクレデンシャル」とは、ブロックチェーン技術での取引の信頼性を高め、取引をより便利にするマスターカードの取り組みだ。

参考:マスターカード
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部 記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。 「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。