香港ハッシュキー、独自のイーサリアムL2「HashKey Chain」開発へ

ハッシュキーが独自L2チェーン開発へ

ハッシュキーグループ(HashKey Group)が、独自のイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ネットワークの立ち上げ予定を4月9日発表した。

ハッシュキーによるL2ネットワークは「ハッシュキーチェーン(HashKey Chain)」の名称で、今後6か月以内にテストネットを立ち上げる予定とのこと。その後1年以内にメインネットローンチを目指すとのことだ。

発表によると「HashKey Chain」では、暗号技術を利用した証明技術「ゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)」を採用。低コストで効率的で、かつ開発者に優しいオンチェーンソリューションをユーザーへ提供するという。

また同ネットワークでは、ハッシュキー発行のプラットフォーム用ネイティブトークン「HSK:HashKey EcoPoints」を利用して、エコシステム貢献者へインセンティブを与えるとのことだ。

なお「HSK」トークンは、イーサリアム(Ethereum)ブロックチェーンのトークン規格であるERC-20で発行されており、総発行枚数は10億枚に固定されている。またトークンのスマートコントラクトはブロックチェーン上のセキュリティを提供するスローミスト(SlowMist)によって監査されているとのこと。

「HSK」トークンは、その総供給量65%がエコシステムの成長に、30%がチームに、5%が予備資金に割り当てられている。なおハッシュキーは「HSK」トークンの発行のためにパブリックセールや資金調達を行っていない。

ハッシュキーは同発表の前日8日に、グローバル向けの暗号資産(仮想通貨)取引所となるハッシュキーグローバル(HashKey Global)の設立および営業開始を発表していた。

同取引所では現在ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、テザー(USDT)、USDCを含む21の暗号資産を対象とした現物取引サービスを開始しているとのこと。パーペチュアル(永久先物)取引は近日中にも開始するという。

ハッシュキーグループは、香港に本社を置くエンドツーエンドのデジタル資産管理を行う金融コングロマリット。シンガポール、上海、東京でも事業を展開している。

同社は今年1月、シリーズAの資金調達ラウンド完了と同社の評価額が12億米ドル(約1,753.3億円)を超えたことを発表していた。

なお同社のグループ企業には、個人投資家向けの暗号資産(仮想通貨)取引所として香港で初めて認可を受けたHashKey Exchange(ハッシュキーエクスチェンジ)がある。

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参考:ハッシュキーグループ
images:iStocks/yucelyilmaz

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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