NTTドコモのNTT Digital、暗号資産ウォレット「scramberry WALLET」提供開始、アスター・アバランチ・イーサリアム・ポリゴン対応

NTT Digitalが「scramberry WALLET」提供開始

NTTドコモのweb3を推進する子会社NTT Digital(NTTデジタル)が、デジタルウォレット「scramberry WALLET(スクランベリーウォレット)」の提供開始を3月12日発表した。

「scramberry WALLET」は、暗号資産やNFTの送信・受信・管理ができるweb3サービスの入り口となるデジタルウォレットとのこと。対応チェーンはAstar(アスター)、Avalanche(アバランチ)、Ethereum(イーサリアム)、Polygon(ポリゴン)とのこと。

また同ウォレットは、iOS版とAndroid版が既にリリースされている。なおウェブブラウザには非対応とのこと。App Store、Google Playストアにて「scramberry WALLET」を検索し、アプリケーションをダウンロード後、スマートフォンにインストールすることで利用可能とのことだ。

NTTデジタルによると同ウォレットの特徴は、「電話番号のみでスピーディーな初期登録が可能であること」、「直観的で分かりやすい操作性」であるという。また秘密鍵のバックアップや生体認証の活用などの機能が搭載されているとのことだ。

同社は同ウォレットについて、「はじめて暗号資産やNFTを利用される方を含め、より多くの方々がスムーズにご利用いただけることを目指しています」とコメントしている。

またpafin(パフィン)の同日の発表によると、同社提供の暗号資産(仮想通貨)の自動損益計算サービス「クリプタクト」が「scramberry WALLET」への連携を開始したという。

これにより、同ウォレット利用者の損益計算や確定申告をサポートするとのことだ。

またNTTデジタルは、「scramberry WALLET」の各機能を、法人顧客向けにApplication Programming Interface(API)として2024年内に提供する予定であるという。これにより法人顧客は、自社アプリケーションに同ウォレットの各機能を容易に組み込めるとのことだ。

「scramberry WALLET」は昨年11月に先行して発表。その際に2月リリースが予告されていた。

NTTドコモは2022年10月、日本発のパブリックブロックチェーン「アスターネットワーク」の開発を主導するステイクテクノロジーズ(Stake Technologies)と、web3の普及に協力して取り組む基本合意を締結している。

またNTTドコモは同年11月、web3分野について6,000億円規模の投資を行い、同分野において日本に限らずグローバルに展開する方針を発表していた。

そして昨年6月には、NTT Digitalの前身となる新領域企画準備株式会社が、日本発のゲーム特化ブロックチェーンOasys(オアシス)のバリデータに参画したことが発表されていた。

また昨年7月には13社との連携を開始し、同社が目指すweb3の社会実装に向けた取り組みを本格化していた。連携企業として日立製作所やサンリオ、三井住友信託銀行、アスターネットワーク(Astar Network)のファウンダー渡辺創太氏がCEOを務めるStartale Labs(スターテイルラボ)、日本発のNFTFiプロトコルのUnUniFi開発企業CAUCHYE ASIAらが名を連ねている。

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参考:scramberryサイト
images:iStocks/Rawpixe

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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