カナダ金融規制当局、暗号資産に対する新たな資本ガイドライン発表

国際的な規範に基づく新規制

カナダの金融規制当局は7月26日、暗号資産(仮想通貨)に対する資本と流動性の高いアプローチについて、リスクの高い環境と国際的な銀行基準に対応するため、変更を提案した。

金融機関監督官局(OSFI)は、銀行や信用組合を含む連邦政府が規制する預金取り扱い機関向けのガイドラインと、保険会社向けのガイドラインを発表した。

OSFIのピーター・ラウトレッジ(Peter Routledge)総裁は、「銀行と保険会社は、資本と流動性に関して、暗号資産エクスポージャーの扱い方を明確にする必要がある。OSFIとしては新しいガイドラインを通じて明確にすることを検討している」と述べた。

OSFIは9月20日まで2つのガイドライン案を公開協議しており、2025年初頭に発効する予定だ。

OSFIによると、新ガイドラインは2022年8月に公表された暗号資産エクスポージャーの規制上の取り扱いに関する中間報告に代わるものになるという。

OSFIは6月、借入コストの上昇、債務水準の高さ、金融システムのストレスを理由に、国内最大の金融機関が安定性バッファとして保有しなければならない資本額を50ベーシスポイント(0.5%)引き上げ、3.5%とした。

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参考:OSFI発表OSFI中間報告
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。

Canada financial regulator proposes new capital guidelines for crypto assets
Reporting by Nivedita Balu in Toronto; Editing by Marguerita Choy
翻訳:髙橋知里(あたらしい経済)
images:Reuters

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髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 同志社大学神学部を卒業後、放送局勤務を経て、2019年幻冬舎へ入社。 同社コンテンツビジネス局では書籍PRや企業向けコンテンツの企画立案に従事。「あたらしい経済」編集部では記事執筆を担当。

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