イーサリアム次期大型アップグレード「Shapella」、メインネット実装日が正式発表

「Shapella」のメインネット実装日が正式発表

イーサリアム(Ethereum)の次期大型アップグレード「シャペラ(Shapella:Shanghai/Capella)」のメインネットでの実装日が3月28日正式発表された。

実装日は先日予告されていた通り、世界協定時で4月12日22:27:35(日本時間13日7:27)頃に予定されている「エポック194048」にて実施する予定とのこと。なおエポックとは、32ブロック分のトランザクションがまとめられたブロックの束の単位である。

また今回の正式発表では、「シャペラ」実装に向けて4月5日まで同アップグレードに関するバグバウンティの報酬が2倍となったことがアナウンスされている。その他ステーカーとノード運営者に対してアップグレードを促している。

「シャペラ」ではメインネット実装により、イーサリアムメインネットにステークされたETHの出金機能を備えたアップグレードが予定されている。

なおこの「シャペラ」は、現在繋がっているブロックチェーンを2つの互換性のないチェーンとして分岐させアップグレードする「ハードフォーク」を伴うものとなっている。

イーサリアムは2022年9月に大型アップグレード「マージ(The Merge)」を実施し、コンセンサスアルゴリズムをプルーフオブワーク(PoW)からプルーフオブステーク(PoS)へ移行した。PoSで稼働するビーコンチェーンのローンチ後には、ETHをステーキングすることでバリデーターとして報酬を得られるようになったが、現在そのステークしたETHを出金する機能は備えられていない。

なおイーサリアムのビーコンチェーンには、現在約17,834,697ETH(約4兆円相当)がロックされている。この数字はETH全体の供給量の約14%強を占めるとされている。今回の出金機能が導入されることにより、このロックされているETHが市場に出回る可能性がある。

ちなみに「シャペラ」は、実行レイヤー(execution layer)のアップグレード「シャンハイ(Shanghai:上海)」と合意レイヤー(consensus layer)のアップグレード(Capella:カペラ)が実施されることから、総称して「シャペラ」と呼ばれるようになっている。

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参考:イーサリアム財団beaconcha.in
デザイン:一本寿和
images:iStocks/NKTN

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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