リップル、XRPレジャーのEVM互換サイドチェーンをテスト開始

XRPレジャーのEVM互換サイドチェーンの第1フェーズがリリース

分散型台帳技術「XRPレジャー(XRP Ledger)」のEVM(イーサリアムバーチャルマシン)互換サイドチェーンの第1フェーズがリリースされたことを、リップル(Ripple)社のコア開発チームであるリップルエックス(RippleX)が10月17日発表した。

なおこのサイドチェーンはイーサリアム(Ethereum)のスマートコントラクト導入を目的に、スペインのブロックチェーン関連企業ピアシスト(Peersyst Technology)が開発を行っている。

このサイドチェーンにより、開発者はイーサリアムの主要なプログラミング言語である「ソリディティ(Solidity)」で「XRPレジャー」上にアプリ開発が可能になり、ブリッジを介することで「XRPレジャー」とEVM互換チェーンが相互運用できるようになるとのことだ。なお現在は「XRPレジャー」のデヴネット(Devnet)でテストが可能だという。

またこのサイドチェーンは、来年2023年第2四半期(4~6月)にメインネットに展開する予定とのことで、次の第2フェーズは来年初めに開始される予定とのことだ。

なおスマートコントラクト導入にあたりサイドチェーンを利用した理由としては、そのまま「XRPレジャー」をEVM互換にするとスケーラビリティやセキュリティが損なわる可能性があるからとのことだ。

他にも「XRPレジャー」上にスマートコントラクトを実装するプロジェクトとしてFlare Networkがある。今回のサイドチェーンと同じくEVM互換のブロックチェーンとしてRippleXから出資を受けている。

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参考:RippleX
デザイン:一本寿和
images:iStocks/LumerB

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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