博報堂とアスター(ASTR)のステイク、ジョイントベンチャー設立へ

博報堂とステイクが新会社設立へ

博報堂と「アスターネットワーク(Astar Network)」の開発を主導するステイクテクノロジーズ(Stake Technologies)が、ジョイントベンチャーを設立することを9月27日発表した。

この新会社は企業のweb3参⼊と普及を目的に設立されるとのことで、2022年内の立ち上げが予定されているとのことだ。

なお両は今年7月に協業第一弾として、カルビーと共に「アスターネットワーク」上に構築されたNFTゲーム「アスターファーム(Astar Farm)」のプレイヤーに向けた施策を実施していた。

なお博報堂とステイク両による他施策も現在進行中であると発表されている。

アスターネットワークのファウンダーで、ステイクテクノロジーズCEOの渡辺創太氏は「⽇本発のパブリックブロックチェーンであるAstar Network上に、⽇本発のコンテンツやクリエイティブを載せ、世界をアッと⾔わせる挑戦をしていきたいと思います。

今回、博報堂と⼀緒にジョイントベンチャーをつくれることは、Astar Networkが⽇本発・世界でより多くのユースケースを⽣み出すきっかけになると確信しています。単⼀障害点となりうる Stake Technologies は最終的に清算を⾏い、Astar NetworkはDAOによって運営されますが、最終的には博報堂をはじめとする数百、数千の企業が参画するネットワークとするために、これからも企業との連携を強めていきます」とリリースにてコメントしている。

アスターネットワークのネイティブトークン「アスター(ASTR)」は、昨日9月26日より国内暗号資産取引所ビットバンク(bitbank)に上場した。この国内初上場により、アスターエコシステムへの国内利用者の拡大や企業や開発者などの参入事例が増えることが見込まれる。

またこのASTR国内上場を皮切りに「アスターネットワーク」は、上場当日26日の日経新聞朝刊に国内のweb3スタートアップや大手企業329社のロゴを載せたた全面(15段)広告を掲載。そして同日に渡辺氏がGMO Web3の顧問に就任したことも発表されている。

なお渡辺氏は9月8日に電通、電通国際情報サービス(ISID)、電通イノベーションイニシアティブ、セプテーニ・インキュベートが共同で発足したグループ横断組織「web3 club(ウェブスリークラブ)」のアドバイザーにも就任している。

アスターネットワークとは

アスターネットワークは、異なるブロックチェーンの相互接続(インターオペラビリティ)を目指すプロジェクトであるポルカドットのパラチェーンとして昨年12月に接続し、1月17日にメインネットローンチしたブロックチェーンだ。

ポルカドットは中心的な機能を果たすリレーチェーンと、そのリレーチェーンに接続される個別のブロックチェーンであるパラチェーンによって構成されている。ポルカドットリレーチェーンでは、スマートコントラクトをサポートしていない為、アスターはポルカドットへEVM(イーサリアムバーチャルマシン)やWASM(ウェブアッセンブリ)を提供することで、複数のブロックチェーンをサポートするマルチチェーンスマートコントラクトハブの役割を担っている。

またアスターネットワークでは、開発者支援の為にBuild to Earn(構築して稼ぐ)の仕組みである「dApp staking」有しているのが特徴だ。「アスターネットワーク」と統合したdAppやインフラストラクチャに対して、ユーザーが同ネットワークのネイティブトークン「ASTR」をステーキングすることで、開発者とユーザーが報酬を得られる仕組みとなっている。ユーザーは「dApp Staking」でdAppに「ASTR」をステーキングする事で、報酬を受取りながらも、開発者を支援することが可能となる。

なおアスターネットワークは、シンガポール拠点のステイクテクノロジーズ(Stake Technologies)が開発を主導しており、同社のCEOも渡辺創太氏が務めている。

現在ASTRは、暗号資産(仮想通貨)取引所のフォビグローバル(Huobi Global)、OKX(オーケーエックス)、Gate.io(ゲート)、クラーケングローバル(Kraken Global)、クーコイン(KuCoin)、バイナンス(Binance)、バイナンスUS、クリプトドットコム(Crypto.com)、ビットバンク(bitbank)などで取り扱われている。 また時価総額は約220億円となっている。(9/27 コインマーケットキャップ調べ)。

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参考:博報堂

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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