バイナンス、カナダのオンタリオ州でのサービス停止を約束

バイナンスがカナダ・オンタリオ州でのサービス提供を停止

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、カナダのオンタリオ証券委員会(OSC)に対し、オンタリオ州におけるユーザーへのサービス提供および新規口座開設の停止を約束したことが分かった。

昨年3月29日、OSCは暗号資産取引プラットフォームを運営する事業者に対し、登録プロセスを開始するために職員に連絡しなければ強制措置に直面すると要請した。

この要請に応じて、バイナンスはオンタリオ州ユーザー向けのサービスを停止する意向を昨年6月に発表した。なお昨年12月、バイナンスがオンタリオ州での事業継続が許可されたと投資家に通知し、一部のユーザーはその利用を継続していた。この状況に対して、OSCはバイナンスがオンタリオ州においていかなる形式の証券登録をしていないと指摘した。

今回バイナンスがOSCに送付した書簡にて、投資家を保護するために許可された特定の行為を除き、オンタリオ州居住者に関わる活動を停止することを約束した。またバイナンスは、今後もオンタリオ州の住民に関与する活動を停止し、該当するオンタリオ州のユーザーに対して手数料の免除や手数料の払い戻しを提供することを約束している。

OSCは「今回の約束は、バイナンスによるOSCに対する法的強制力のある約束である。OSCは約束に記載された事象に起因する過去、現在、将来のオンタリオ州証券法違反に対してバイナンスに対し強制措置を取る権利を保留する」と発表で強調していた。

バイナンスは今までに各国の規制当局からの警告を受け、サービス停止を行ってきた。昨年7月にドイツ・イタリア・オランダでの先物・デリバティブ商品の提供終了を発表後、香港・韓国・マレーシアでの法定通貨取引ペア停止や先物・デリバティブ取引の停止をした。また昨年9月にシンガポール、オーストラリアで先物やオプションなどの取引を停止した。

なお一方バイナンスは今年3月に、バーレーン中央銀行や中東ドバイで新たな暗号資産取引所運営ライセンスを取得している。

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参考:OSC
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

呉心怡

「あたらしい経済」編集部 中国・浙江省出身の留学生。東京女子大学 人文学科に在学中。 文章を書くことが好き。中国語、英語、日本語の3か国語を話す。あたらしい経済では持ち前の語学力を活かし、ニュース記事を執筆。ブロックチェーンや経済分野については勉強中。

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