アディダスがブロックチェーンで「責任ある原材料調達」証明、TrusTrace活用し

アディダスがブロックチェーンソリューションで責任ある調達を証明

アディダス(adidas)が、ブロックチェーンを活用したトレーサビリティソリューションを採用していたことが分かった。これにより同社はサプライチェーンにおける透明性を確保し、「責任ある原材料調達」の証明が可能となる。

スウェーデンを拠点とするSaaS企業のトラストレイス(TrusTrace)は3月14日、材料単位のトレーサビリティをほぼリアルタイムで可能にするワンストップソリューション「トラストレイス・マテリアル・トレーサビリティ・アンド・コンプライアンス(TrusTrace Material Traceability & Compliance)」の提供開始を発表した。

この発表の中でトラストレイスは、このソリューションがすでにアディダスで活用されていることを明らかにした。

トラストレイスのトレーサビリティソリューションは、ファッションおよび小売業における製品トレーサビリティとサプライチェーンの透明性のため開発されたとのこと。

「原材料から完成品までの動きをマッピングし、ロットレベルでほぼリアルタイムのトレーサビリティを確立し、それらの商品のサステナビリティ指標を自動的に計算したいと考えるブランドは、私たちが実証済みのこのソリューションにより、それを手に入れることができます」とトラストレイスは述べている。

すでにこのソリューションを利用していたアディダスは、運用開始から4か月間で、8,000施設で1万点におよぶ素材と商品にわたる100万件以上の取引を扱ったとのこと。素材・商品のトレーサビリティの他にも、発注システムやサプライヤー管理システムなどと統合したことで手作業によるコストが最小限に抑えられたとのことだ。

これによりアディダスは、サイクルポリエステル100%移行や商品10点中9点に持続可能なテクノロジー、素材、デザイン、製造方法を採用するなどのサステナビリティに関する目標について、より透明性があるものにできるとのことだ。

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参考:TrusTrace
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Skillerbayer・shironosov

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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