米VCベッセマーが約300億円規模のWeb3ファンド発表、DAOもローンチ

米VCベッセマーが約300億円規模のWeb3ファンド発表

米サンフランシスコ本拠のベンチャーキャピタル(VC)ベッセマー・ベンチャー・パートナーズ(Bessemer Venture Partners)が、Web3特化の約300億円(2.5億ドル)規模のファンドと、DAO(自律分散型組織)である「BessemerDAO」を立ち上げたことが3月10日に分かった。

ファンドの投資対象は、マーケットプレイスやウォレットサービスなどWeb3インフラおよび分散型金融(DeFi)などだ。

発表では「世界的なWeb3ムーブメントから生まれたテクノロジーは、金融サービス、ゲーム、サイバーセキュリティ、芸術、エンターテイメントなど、さまざまな分野のレガシー産業を変革する可能性を秘めています」とWeb3領域のポテンシャルが説明されている。

また「BessemerDAO」は、Web3の起業家、クリエイターなどのコミュニティとのことだ。そして「BessemerDAO」の目標は、暗号資産コミュニティが新たな人材と出会い、プロダクト、ビジネス開発、トークノミクスに関するアイデアを交換し、暗号資産市場で起きているイノベーションを可視化し、最終的にはWeb3の大きなシフトとトレンドに手助けをすることだという。

「BessemerDAO」の発足メンバーには、ベッセマー・ベンチャー・パートナーズのメンバー以外に、ソラナ(Solana)のジョシュ・フリード(Josh Fried)氏、TRM Labsのエステバン・カスターニョ(Esteban Castano)氏などが参加しているとのことだ。

まずこのDAOは中央主権的に運営され、その後DAOの構成要素を分散化して、コミュニティをさらに発展させていく狙いがあるという。

なおこれまでにベッセマー・ベンチャー・パートナーズは、デジタル資産カストディ企業NYDIGやWeb3のリスクマネジメントツール提供企業のTRM Labs、ファンタジーフットボール企業のソーレア(Sorare)など9社の暗号資産関連へ出資をしてきている。

参考:Bessemer Venture Partners
images:iStocks/Aramyan・BadBrother

デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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