FTXがハッキング被害のリキッドへ約132億円融資、また提携協議も開始

FTXがリキッドへ約132億円融資、提携協議も開始

暗号資産取引所FTX.COMを運営するFTX Trading Ltd.が、先週ハッキング被害を受けた取引所リキッド・グローバル(Liquid Global)へ約132億円(1億2,000万ドル)を融資したことがわかった。

FTX社の創業者でCEOのサム・バンクマン・フリード(Sam Bankman Fried)氏が8月26日未明に融資についてツイートで明かし、さらに「国際的な暗号資産コンプライアンスのリーダーであり、エコシステムの中で最も長く運営されている取引所の一つであるリキッド・グローバルが目指してきたものを賞賛しています。そして私たちは彼らと一緒に働ける方法をもっと見つけたいと思っています」コメントした。

その後QUOINE株式会社及びQuoine Pte. Ltd.と、その両親会社であるリキッドグループ株式会社は、公式サイトで、FTX Trading Ltd.(以下FTX社)より約132億円(1億2,000万ドル)の資金調達を完了したこと及び、FTX社との今後の業務提携等を含めた協議を開始したことを同日発表した。

QUOINE株式会社の公式サイトでは今回の調達と提携協議に関して「具体的には、我々が主に活動している日本およびシンガポールというアジアの大きな市場における経験と、FTX社が運営するグローバルな取引プラットフォームから得られた専門知識を組み合わせることにより、革新的な商品やサービスを提供するための当グループのロードマップを加速、さらにはイノベーションを推進し、ブロックチェーンテクノロジーで金融の未来を変える大きな可能性があるものと信じております」とコメントを掲載している。

FTX社運営のFTX.COMは2019年設立のグローバル暗号資産取引所。暗号資産現物やデリバティブ(金融派生商品)を取り扱い、独自の取引所トークンFTTも発行している。最近では米メジャーリーグ、NBA、欧州サッカー、eスポーツなどのチームにも協賛し、話題所だ。スキュー・ドット・コムによると、ビットコインの先物取引所で世界5位の規模、コインゲッコー・ドット・コムによると、24時間当たりの建玉でみた暗号資産デリバティブ取引所番付では世界2位の規模で、バイナンスに迫る成長を続けているグローバル取引所の1つだ。

デザイン:一本寿和
images:iStocks/artacet・ChrisGorgio・LongQuattro

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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