テザー社へ銀行詐欺の疑いで調査か、同社は強く否定

テザー社へ銀行詐欺の疑いで調査か、同社は強く否定

米国司法省(DOJ)が「テザー(Tether)社」の幹部を銀行詐欺の疑いで調査していると7月26日にブルームバーグが報じた。テザー社は米ドル基軸のステーブルコイン「テザー:Tether(USDT)」を運営する企業だ。

現在「USDT」は最も利用されているステーブルコインであり、流通総額は約620億ドルとなっている。

司法省が今回行っている具体的な調査は、数年前にテザー社が銀行へ開示することなく暗号資産(仮想通貨)取引を行っていたかどうかである。

またブルームバーグによると、ある情報筋は「司法省は調査対象者であることを通知する書簡をテザーに送付しています。この通知は起訴するかどうかの決定が間もなく下される可能性を示唆しており、最終的には司法省の高官が起訴するかどうかを決定することになります」と述べているようだ。

しかしテザー社はこのブルームバーグの報道に対して、同日に次のように否定している。

本日ブルームバーグは、無名の情報源と何年も前の疑惑に基づいた明らかにクリック数を稼ぐための記事を掲載しました。この記事は陳腐な主張を「ニュース」として再パッケージ化するパターンを踏襲しています。テザー社の信用を落とそうとする努力を続けても、コミュニティのリーダーであり続けるという私いたちの決意は変わりません。

テザー社は、協力、透明性、説明責任へのコミットメントの一環として、米国司法省を含む法執行機関と日常的にオープンな対話を行っています。テザー社は、業界のリーダーとして、米国および世界中の業界と政府当局との協力関係を促進する役割を担っていることを誇りに思っています。私たちは、お客様と、当社の成長をもたらした業界をリードする技術と透明性に引き続きコミットしていきます。

テザー社では通常通りの業務を行っており、今後もお客様のニーズに応えるための最善の方法に注力していきます。

参考:ブルームバーグ、テザー
デザイン:一本寿和

images:iStocks/Abscent84・vitacopS

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。 「あたらしい経済」の編集者・記者。

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