米NY州が新型コロナウィルスの陰性とワクチン接種を証明するブロックチェーンアプリ試験運用実施

米NY州が新型コロナウィルスの陰性とワクチン接種を証明するブロックチェーンアプリ試験運用実施

米ニューヨーク州が新型コロナウィルスの検査結果の陰性とワクチン接種を証明する、ブロックチェーンを活用した健康証明書アプリ「エクセルシオールパス(Excelsior Pass)」の試験運用を実施したことを3月2日発表した。

この「エクセルシオールパス」は2月27日にバークレイズセンターで行われたNBAのブルックリン・ネッツの試合の際に第一段階のパイロットテストに成功したとのこと。「エクセルシオールパス」の利用者は会場にてQRコードを提示しスキャンを行うことで自身の健康状態を提示できる。リリースによると3月2日にマディソン・スクエア・ガーデンで行われるNHLのニューヨーク・レンジャーズの試合にて2回目のテストが行われる予定とのことだ。

ニューヨーク州における一部のビジネスでは収容人数を減らしたり、従業員に自宅で仕事をさせることで運営を行ない、他の多くのビジネスや舞台芸術やスポーツイベントのような大規模で密集したファンが集まるイベントは厳格なガイドラインの下、再開ができたばかりであるとのこと。リリースによると、ニューヨークでは多くの人がワクチン接種を受けているため、このアプリが普及することで劇場・スタジアムなどの再開がより迅速に進められるとのことだ。

なお「エクセルシオール・パス」とそれに付随する検証アプリは、IBMが開発をした「IBMデジタル・ヘルス・パス・ソリューション(IBM Digital Health Pass solution)」をベースに構築されており、検査結果や予防接種の記録などの健康証明書の検証を可能にするように設計されている。ブロックチェーン技術を使用することで医療情報や個人情報を共有することなく、スマートフォン上の暗号化されたデジタルウォレットを通じて、自発的に健康状態を共有できるようになるとのことだ。なおこの技術は規模拡大を想定のうえ構築されているため、今後は他の州でも利用できるとのことだ。

このアプリは現状ではアップル・グーグルのアプリストアには申請せず開発時間の短縮をし、パイロットプログラムの結果はアプリケーションの品質向上に利用するとのことだ。

IBM Public and Federal Marketのゼネラル・マネージャーであるスティーブ・ラフレッシュ(Steve LaFleche)氏はリリースにて「このソリューションは、COVID-19の検査結果が陰性であることの証明や予防接種の証明を示すためのシンプルで安全な任意の方法をニューヨーク州や他の州に提供することができます。革新的な技術を適用して住民や地域社会がCOVID-19に対応できるよう動いているニューヨーク州を支援できることをIBMは誇りに思います」とコメントをしている。

参考:ニューヨーク州アプリイメージ画像

(imaes:iStocks/Who_I_am・Igor-Korchak)

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あたらしい経済 編集部

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