米ロックバンド「Kings Of Leon」がニューアルバムをNFTでリリース

米ロックバンド「Kings Of Leon」がニューアルバムをNFTでリリース

米ロックバンド「Kings of Leon(キングス・オブ・レオン)」が、ニューアルバムをNFT(代替不可能トークン)形式でリリースすることを3月3日にメディアRollng Stoneが報じた。3種類のNFTがリリースされる予定で、プロジェクト名は「NFT Yourself」だ。

このNFTのクリエイティブデザインは「Kings Of Leon」の長年のクリエイティブパートナーである「Night After Night」が担い、NFTのスマートコントラクト開発やトークンデザインなどは「YellowHeart」が担うとのこと。

3種類のNFTは「(1)スペシャルアルバムパッケージ、(2)終始前列シートなどのライブ特典、(3)オーディオビジュアルアートだけの限定パッケージ」となっている。

ちなみにこのアルバムは、Spotify、iTunes、Apple Music、Amazonなどでリリースされるが、「YellowHeart」のウェブサイトで購入できるアルバムだけがNFT版の特典付きの商品となる。

そしてこのNFTアルバムの販売は3月5日(金)のアメリカ時間午後12時にオークション形式で開始される予定となっている。オークションは2週間続き、そのあとはマーケットプレイスで2次流通される形となる。

YellowHeartのCEOであるジョシュ・カッツ(Josh Katz)氏は「この20年、失われた20年の間に、私たちは音楽の価値が下がっているのを目の当たりにしてきました。音楽は音楽以外のすべてのものを売るのが得意になってしまったのです。

以前は、1曲を聴きに行くのに20ドルかかっていました。ストリーミングのサブスクリプションモデルがアーティストを取り返しのつかないほど傷つけていると考えています。

NFTは現代のファンに再び音楽を所有したいと思わせるきっかけになるだろうと考えています。

まだ初期段階ですが、将来的にNFTは人々が自分の曲をリリースする方法になると思います」とRolling Stoneの取材に対して答えている。

Night After NightのCOOであるケイシー・マクグラス(Casey McGrath)氏は「スタジオでのバンドのアプローチからフィルムでの撮影まで、アナログな方法でアルバム『When You See Yourself』のリリースにアプローチしました。

デジタルアートの考え方で『NFT YOURSELF』にアプローチすることで、作品に電気が流れました。その空間を理解している人たちには、このコレクタブルアートを作るために使用した音声生成画像、ポーズ検出、ピクセルモーフィングの技術を理解してもらえるでしょう。

そうでない方にも、アナログとデジタルがぶつかり合うことで生まれる、紛れもない迫力と感動を感じていただければと思います」とコメントしている。

編集部のコメント

現在YellowHeartのCEOであるジョシュ・カッツ氏は複数のアーティストにNFTに関するコンサルティングを行っているようです。YellowHeartには世界的アーティスト「The Chainsmokers」と彼らのマネージャーを務めていて、Disuruptor RecordsのCEOであるAdam Alpertが出資を行っています。YellowHeartはブロックチェーンやNFTを活用して、本格的に音楽業界を変革していく注目すべき企業の1つでしょう。

参考:Kings of Leon Will Be the First Band to Release an Album as an NFT

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)

(images:iStocks/solarseven)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

ブロックチェーン、仮想通貨(暗号通貨)、トークンエコノミー、評価経済、シェアリングエコノミーなどの「あたらしい経済」をテーマにしたWEBメディアです。「あたらしい経済」モデルやそこでの稼ぎ方、そこで未来を切り開く人々のエピソード、あたらしい時代における働き方や学ぶべきことなどを、紹介します。これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

【5/7話題】ロビンフッドが米SECから強制措置の警告、JPYCが電算システムから資金調達など

ロビンフッドが米SECから強制措置の警告、暗号資産取引の提供で、米コインベースが集団訴訟に直面、未登録証券の販売と無認可ブローカー運営の指摘で、日本円ステーブルコイン「JPYC」、J-KISSで電算システムから資金調達、ビットコイン開発者にエドワード・スノーデンが警鐘鳴らす、プライバシー強化は急務、米ブロック、ビットコイン製品の粗利10%で毎月BTC購入へ、ムーンペイ、ペイパルアカウントで暗号資産の購入が可能に。米ユーザー向け、アーベ(AAVE)、v4開発に向け温度感チェック実施へ、アニモカがビットコインベースのプロジェクト展開へ、分散型プロトコル「OPAL」上で