コインチェックが「ノットアホテルコイン(NAC)」取扱開始、NOT A HOTEL DAOは「Coincheck CaaS」導入

NOT A HOTELアプリでNAC残高確認・レンディング可能に

国内暗号資産(仮想通貨)取引所コインチェック(Coincheck)が、暗号資産「ノットアホテルコイン(NOT A HOTEL COIN:NAC)」の取扱い開始と、ノットアホテルダオ(NOT A HOTEL DAO)とのサービス連携を10月8日に発表した。

コインチェックは同日、販売所でNACの取扱いを開始した。NACの積立購入サービスにも対応するという。NACの国内取扱いは、GMOコインに続き2例目となる。今回の追加により、コインチェックで売買できる暗号資産は36銘柄となった。

ノットアホテルダオとのサービス連携には、コインチェックの組込型金融サービス「コインチェック・カース(Coincheck CaaS)」が利用されている。同サービスは、APIを通じて暗号資産関連の機能を他社のアプリやサービスに組み込めるものだ。

ノットアホテル(NOT A HOTEL)は、別荘を年間10泊からシェア購入でき、オーナーが全国の拠点を相互利用できるサービスだ。

今回の連携により、ノットアホテルのアプリ利用者は、コインチェックで保有するNACの残高を同アプリで確認できるようになった。また、保有するNACをノットアホテルダオのレンディングサービスに貸し出すこともできる。

同レンディングサービスには、NACを預けることで宿泊権を得られる「宿泊権レンディング」と、預けたNACと利息を受け取る「NAC受取型レンディング」の2種類がある。宿泊権レンディングでは、貸出期間の終了後に預けたNACが返還される仕組みだ。これらのサービスはノットアホテルダオが提供する。

ノットアホテルダオによると、コインチェックで購入したNACは、アプリと口座を連携することで、宿泊権の抽選・購入サービス「ザ・ドア(THE DOOR)」にも利用できる。条件を満たす保有者は毎月の宿泊権抽選に応募でき、保有数量や保有期間に応じて当選確率が高くなる。NACを使って宿泊権を購入することも可能だ。

この他、利用者は連携したコインチェック口座のNACを使い、管理費や、飲食・レンタカーなどの付帯サービス費用を支払うこともできる。

ザ・ドアの無償抽選では、GMOコインとコインチェックのNAC残高を合算できる。合算には、同じノットアホテルのアカウントで両取引所と一度以上連携している必要がある。

残高の合算は無償抽選に限られる。同時に連携できる取引所は1つで、レンディングや支払い、ザ・ドアでの宿泊権購入に利用できるのは、連携中の取引所のNAC残高に限られる。

NACは、ノタ(NOTA)の完全子会社であるノットアホテルダオが、イーサリアム(Ethereum)のトークン規格「ERC-20」に基づき発行する暗号資産だ。

NACは、2024年にGMOコインで国内7例目のIEO(暗号資産取引所を通じたトークン販売による資金調達)を実施した銘柄だ。購入申込は同年10月31日から12月7日まで受け付けられ、12月13日にGMOコインの取引所サービスで取扱いが開始された。IEOでは20億円を調達している。

コインチェックとノットアホテルダオは2025年12月、コインチェックでのNACの新規取扱いや、現実資産(RWA)分野での連携強化に向けた検討を開始していた。今回の取扱いとサービス連携は、この協業に基づく取り組みだ。

今回の連携は、コインチェック・カースの導入・活用事例として、公表されている限りではメルコイン、クレディセゾンに続く3例目となる。

コインチェックは6月8日、同サービスの提供開始とあわせて、メルカリの子会社メルコイン(Mercoin)との連携開始を発表した。これにより、メルカリアプリ内でコインチェックの口座開設や暗号資産取引が可能になった。

また、6月29日にはクレディセゾンとの連携も開始している。同事例では、コインチェック・カースを活用し、セゾンカードの「永久不滅ポイント」をコインチェックで暗号資産に交換できるサービスを提供している。

なお、ノットアホテルダオの親会社であるノタは、10月2日付で社名を「NOT A HOTEL株式会社」から「NOTA株式会社」に変更したと10月5日に発表している。ホテル事業を中核に、移動・住宅・街づくりへ事業領域を広げ、グループ経営体制を強化する方針だ。

グループでは、移動分野の「ノットアガレージ(NOT A GARAGE)」、住宅分野の「ノットアハウス(NOT A HOUSE)」、街づくり分野の「ノットアシティ(NOT A CITY)」を展開する。プライベートジェットの販売やモビリティのサブスクリプション、住宅商品の予約受付、都市の未活用空間を利用した文化施設の企画などを進めている。

参考:コインチェック・NOT A HOTEL DAO
画像:PIXTA

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部 副編集長 ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。