個人間送金と加盟店決済から展開へ
HSBCグループの香港上海銀行(HSBC香港)が、発行予定の香港ドル建てステーブルコインの名称を「HSBCレッドコイン(HSBC RedCoin)」に決定したと9月30日に発表した。同行は2026年下半期の提供開始を計画している。
HSBCレッドコインは、決済アプリ「ペイミー(PayMe)」と、同行の香港向けモバイルバンキングアプリ「HSBC HK Mobile App」のみを通じて提供される予定だ。9月30日の発表時点では、同行は香港でステーブルコインをまだ発行していない。
HSBC香港は、個人間送金(P2P)と個人から加盟店への決済(P2M)など、日常的な用途から同ステーブルコインを展開する方針だ。その後、法人・機関向けの用途にも拡大するという。
今回の名称発表に合わせ、同行はステーブルコインに関する顧客調査の結果も公表した。調査は6月18日から28日に、HSBCの顧客1,060人を対象にオンラインで実施された。
調査では、回答者の74%が少なくとも1つのステーブルコインの用途を認識していた。用途別では、デジタル資産取引やトークン化投資を挙げた回答者が57%で最も多かった。
HSBC香港は今後、香港の一般消費者に向け、詐欺防止や法定通貨への払い戻し(償還)の仕組みなどを解説する教育コンテンツを提供する予定だ。同行の公式アプリ、ウェブサイト、SNSを通じて発信するという。
なおHSBC香港は4月10日、香港金融管理局(HKMA)からステーブルコイン発行者免許を取得したと発表していた。この時点で、香港ドル建てステーブルコインを2026年下半期に提供する計画を明らかにしていた。
4月の発表によると、同行が発行するステーブルコインは、分別管理された口座で保有する高品質で流動性の高い資産によって、常時全額が裏づけられる予定だ。香港では、法定通貨に価値が連動するステーブルコインの発行者を対象とする免許制度が2025年8月に施行されている。
参考:HSBC
画像:Reuters