米国株の無期限先物、既存の証券先物規制で対応可能と主張
RWA(現実資産)のトークン化を手掛けるオンド・ファイナンス(Ondo Finance)が、米国上場の個別株を参照する無期限先物について、新たな規制カテゴリーを設けず、既存の規制枠組みで扱えるとの見解を示した。米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)への意見書提出について、オンドが9月2日に公式ブログで発表した。
オンドは今回、商品定義、ポートフォリオ・マージン、データ報告に関する3通の意見書をSECとCFTCに提出した。このうち商品定義に関する意見書では、米国上場の個別株を参照する現金決済型の無期限先物について、新たな規制カテゴリーを設ける必要はなく、既存の「証券先物商品(Security Futures Product:SFP)」の枠組みで扱えると主張した。
3通の意見書は、SECとCFTCが今年6月に開始した3つの共同意見募集への回答として提出された。このうち商品定義に関する共同意見募集では、株式を参照する現金決済型の無期限先物をSFPとして扱えるかなどについて、市場参加者から意見を求めていた。
SFPとは、個別株などの証券を参照する先物商品で、米国ではSECとCFTCが共同で監督している。オンドは、現行法におけるSFPの定義では固定された満期日が要件として定められていないと指摘した。そのうえで、単一の株式を参照する標準化された先物契約など、既存のSFPの要件を満たす商品であれば、満期のない無期限先物もSFPとして扱えるとの見解を示した。
無期限先物とは、通常の先物とは異なり満期が設定されていないデリバティブだ。通常の先物では、満期時に原資産の価格を基準に最終決済することで、先物価格と原資産価格が収れんする。一方、無期限先物では、ロングとショートの間で定期的に資金調達料(ファンディング)をやり取りし、原資産との価格乖離を調整する。オンドは、この仕組みによって満期がなくても価格収れんを継続的に図れると説明した。
オンド・グローバル・パナマ(Ondo Global Panama)は現在、米国上場の個別株を参照するステーブルコイン決済型の無期限先物取引基盤「オンド・パープス(Ondo Perps)」を運営している。同サービスは米国外でのみ提供されており、米国の顧客は利用できない。8月14日時点では、ローンチから約6週間で累計取引高が80億ドル(約1.3兆円)に達したとのことだ。
市場インフラの変化に合わせた規制を提言
オンドは残る2通の意見書で、ポートフォリオ・マージンとデータ報告についても提言した。ポートフォリオ・マージンとは、複数のポジションや担保をまとめてリスクを評価し、必要な証拠金を算出する仕組みだ。現在のインフラではポジションや担保をより直接的に測定できるとして、オンドは証拠金規則も実際のリスクに即したものにすべきとの考えを示した。
データ報告については、従来の報告システムでは分散した非公開の記録を突き合わせて取引活動を再構成する必要があるとオンドは指摘した。一方、オンチェーンや証明を用いたインフラでは、取引の一部として共有・検証可能な記録を作成できるとのことだ。このためオンドは、規制当局が同じ記録を再現する別のシステムを求めるのではなく、こうした記録を利用できるようにすべきと主張した。
オンドは、現在広く使われている市場慣行の多くは、それが作られた当時に利用可能だったテクノロジーを反映したものだと指摘した。そのうえで、新しいシステムに旧来の仕組みを再現させるのではなく、規制上の目的を実際に達成できるかを重視すべきと主張した。
またオンドは、米国市場に上場する株式を参照する無期限先物が米国外だけで取引されている現状を問題視した。こうした取引活動を米国内へ戻すことをSECとCFTCが積極的に進めるべきとの考えだ。
Ondo filed three comment letters with the SEC and CFTC on perpetual futures, portfolio margining, and market data reporting.
— Ondo Finance (@Ondo) September 2, 2026
The letters address a shared problem across three different rules, each built for a market that no longer works the same way.
The rules should judge… pic.twitter.com/dzQvUhTITs