VisaがMAS主導の業界共同イニシアチブに参加
米決済大手ビザ(Visa)が、シンガポール金融管理局(MAS)主導のデジタル決済資産に関する業界共同イニシアチブ「ブルーム(BLOOM:Borderless, Liquid, Open, Online, Multi-currency)」に参加したと8月25日に発表した。
ブルームは、金融機関が提供する精算機能の拡張を目的とした業界横断的な取り組みだ。MASが2025年10月16日に開始した。同イニシアチブでは、トークン化された銀行債務や適切な規制下にあるステーブルコインを精算資産として活用し、標準化された手法を通じてリスクを管理しながら、精算機能を拡張する方法を検討している。
今回、越境決済インフラ企業ニウム(Nium)が、ビザにとってブルームの下でステーブルコインを使った精算を実証する最初のパートナーとなった。ビザとニウムは、ビザの既存の決済ネットワークを活用しながら、ステーブルコインによって国境を越えた資金移動を効率化できるかを検証する。
現在、決済に伴う精算は主に営業日に行われている。今回の実証では、ビザとニウムがステーブルコインを精算手段として活用し、週末や祝日を含む週7日で精算できるかを検証する。これにより精算の遅延を減らし、効率を高めるとともに、参加する金融機関がより早く資金を利用できる仕組みの実現を目指す。
実証では、米ドル建てやユーロ建てなど、主要通貨を裏付けとする規制下のステーブルコインが精算手段として利用される予定だ。ビザは、自社の決済ネットワークが備えるセキュリティ、レジリエンス、コンプライアンスの基準を維持しながら、従来型の決済システムとステーブルコインを利用した決済レールとの相互運用性を検証する。
なおビザは7月16日、金融機関やフィンテック企業などがステーブルコインを扱うための企業向け基盤「ビザ・ステーブルコイン・プラットフォーム(Visa Stablecoin Platform:VSP)」を発表した。VSPは、ステーブルコインのミントやバーン、保有・移転、管理に加え、ウォレット関連機能などを単一の環境で提供する。
現在、VSPは一部顧客向けに限定提供されている。また、独立企業のオープン・スタンダード(Open Standard)が運営する米ドル建てステーブルコイン「オープンUSD(Open USD:OUSD)」へのアクセス機能は、ベータ段階で提供されている。OUSDは今年後半の正式ローンチが予定されている。
参考:ビザ
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