Tetherのウルグアイマイニング事業が頓挫か
ステーブルコイン発行大手のテザー(Tether)がウルグアイで進めていたビットコイン(BTC)マイニング事業が、国営電力会社UTEとの電力供給を巡る対立などを背景に頓挫したという。メディア「ロイター(Reuters)」が8月21日、内部資料の確認や複数の関係者への取材に基づいて報じた。
ロイターによると、テザーはウルグアイのフロリダ県に2カ所のマイニング拠点を設けたという。テザーの元請負業者は自身の評価に基づき、同社が各拠点に約6,000万ドル(約95億円)、合計約1億2,000万ドル(約191億円)を投じたと推計している。
計画が行き詰まった要因として、ロイターはUTEとの電力供給契約を巡る見解の相違を挙げている。関係者によると、テザー側は契約上の電力量を将来引き上げられる最低供給量と理解していた一方、UTE側は超えられない最大割当量と捉えていたという。
元請負業者は、マイニング拠点の電力需要が増えるなかで供給量が不足し、拠点が数日間にわたり十分な電力を得られないこともあったと説明している。
ロイターが確認したUTEの内部資料によると、電力供給量を巡る対立は2024年11月までに始まっていた。テザーの現地法人ミクロフィン(Microfin)は2025年5月に電気料金の支払いを停止し、同年6月にはUTEに契約を終了する意向を通知した。
その後、両者は修正契約を協議し、UTEの取締役会は覚書や修正契約の文案を承認した。しかし、テザー側の代表者が署名に出席せず、契約成立には至らなかったという。覚書が未署名のままで未払い料金も残っていたことから、UTEは2025年7月25日にマイニング拠点への電力供給を停止した。UTEはロイターに対し、ミクロフィンが同年12月に未払い債務を清算したと説明している。
またテザーは2025年11月25日、ウルグアイの労働当局に対し、同国での操業を停止し、大半の従業員を解雇する方針を通知したと、地元紙「エル・オブセルバドール(El Observador)」が報じている。
なおテザーは2023年5月30日、ウルグアイでビットコインマイニング事業に投資すると発表。同社は当時、ウルグアイでは再生可能エネルギーによる発電が多く、強固な電力網を備えていることから、同国をビットコインマイニング事業を始めるうえで適した基盤と位置付けていた。
テザーは同国で、再生可能エネルギーを活用した持続可能なビットコインマイニング事業を立ち上げ、エネルギー分野と暗号資産分野を組み合わせる方針を示していた。
また、ロイターが取材したテザーの元請負業者によると、テザーはウルグアイを南米でのビットコインマイニング事業を試す最初の拠点とし、その後はブラジルやパラグアイ、アルゼンチンなどへ展開する構想を持っていたという。
参考:ロイター
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