ストラテジー株「MSTR」、上位15機関投資家のうち12社がQ2に保有拡大

MSTR上位機関株主の12社が保有拡大

米ナスダック上場のビットコイントレジャリー企業ストラテジー(Strategy)が、同社のクラスA普通株式「MSTR」について、2026年第2四半期(4〜6月期)に上位15の機関株主のうち12社が保有ポジションを増やしたと8月19日に発表した。

ストラテジーは、普通株や優先株などを通じて調達した資金でビットコイン(BTC)を取得する財務戦略を進めている企業だ。同社は世界最大のBTC保有企業であり、8月16日時点で84万447BTCを保有している。このため同社の普通株MSTRは、株式市場を通じて同社のBTC財務戦略へのエクスポージャーを得る手段の一つとなっている。

今回ストラテジーは、米証券取引委員会(SEC)へ提出されたフォーム13F(Form 13F)を基に、MSTRの上位15の機関株主について3月末から6月末までの保有ポジションの変化をまとめた。

フォーム13Fは、対象となる米国上場株式などについて1億ドル以上の運用裁量を持つ機関投資運用者が、四半期ごとにSECへ提出する保有証券の開示書類だ。今回のデータは6月30日時点の保有状況を示しており、各機関投資家がMSTRを取得した時期や理由を示すものではない。

なお、ストラテジーが公表した一覧では、3月末と6月末の保有ポジションをいずれも8月7日時点のMSTR株価で評価している。このため一覧に記載された金額は、各四半期末時点の株価に基づく時価ではなく、同一の株価を用いて保有ポジションの変化を示したものとなる。

6月30日時点で最大の機関株主となったのはキャピタル・インターナショナル・インベスターズ(Capital International Investors)で、MSTRの発行済株式の9.4%を保有していた。ストラテジーが8月7日時点のMSTR株価で評価した保有ポジションは約34億9,100万ドル(約5,550億円)で、3月末から約3億4,600万ドル(約550億円)増加した。

またストラテジーは、公表した一覧でアクティブ運用の投資家と、インデックスファンドやブローカーディーラーなどを区別している。パッシブ運用では、個別企業への投資判断ではなく、連動対象となる株価指数の構成などに応じて株式を保有する場合がある。このため、今回の保有増のみから各社がストラテジーのBTC財務戦略を評価してMSTRを買い増したと判断することはできない。

なお、今回ストラテジーが公表した機関投資家の保有状況は6月30日時点のデータだ。同社は6月29日に新たな資本管理方針「デジタル・クレジット資本フレームワーク(Digital Credit Capital Framework)」を発表し、7月以降、BTCの一部売却や変動配当型永久優先株「STRC」の買い戻し、USDリザーブ(米ドル準備金)の積み増しなどを進めている。

このため今回のデータには、7月以降に本格化した一連の取り組みを受けた機関投資家の動向は反映されていない。また各機関投資家がMSTRの保有を増やした理由についても、今回の発表では明らかにされていない。

参考:ストラテジー
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。