ストラティウム、ビルダーフィーを原資とする抽選プログラム「The Pot」開始

ビルダーフィーを原資とする抽選プログラム「The Pot」開始

ハイパーリキッド(Hyperliquid)のHIP-3を利用するデリバティブプロトコル「ストラティウム(Stratium)」が、取引時に徴収するビルダーフィーを原資とした抽選プログラム「ザ・ポット(The Pot)」を開始したと8月5日に発表した。

ザ・ポットは、ストラティウムが徴収するビルダーフィーの一部を賞金プールへ積み立て、抽選で選ばれた20ウォレットへ分配するプログラムだ。利用者はストラティウムで取引することで抽選チケットを獲得し、期間終了後の抽選へ参加できる。

ストラティウムは、ハイパーリキッド上でデリバティブ関連サービスを展開するプロトコルだ。同社の取引画面では、ハイパーリキッドのネイティブ市場や、第三者がHIP-3で展開したパーペチュアル(無期限先物)市場を取引できる。ストラティウム独自のHIP-3市場は今後提供予定とされている 。

またストラティウムは、ハイパーリキッドの取引手数料とは別に、取引画面を通じてビルダーフィー(Builder Fee)を徴収している。ビルダーフィーは、ハイパーリキッド上で取引サービスを提供するビルダーが、利用者の承認を得て注文に追加できる手数料だ。

ストラティウムはザ・ポットの専用ページで、徴収したビルダーフィーの20%を賞金プールへ充当すると説明している。賞金の原資には、実際に徴収したビルダーフィーのみを利用するという。

利用者は、リベート適用後のビルダーフィー1ドルごとに抽選チケットを1枚獲得できる。また、各約定では、その約定で獲得するチケット数が0倍または2倍になるボーナスも付与される。同プロトコルは、このボーナスに追加費用はかからず、長期的な平均では1倍になるよう設計したと説明している。

抽選へ参加するには、期間中に異なる7日間で取引し、リベート適用後のビルダーフィーを合計5ドル以上支払う必要がある。いずれかの条件を満たせなかった場合でも、獲得したチケットは失われず、次回の抽選期間へ繰り越される。

さらに、チケット獲得数を増やす倍率機能も用意されている。ハイパーリキッドのネイティブトークン「HYPE」の保有や連続取引、紹介制度への参加などに応じて倍率が付与される。各倍率は組み合わせられるものの、適用上限は3倍だ。

各抽選では20ウォレットが選ばれ、同じウォレットが複数の賞金を受け取ることはない。賞金は1位が賞金プールの40%、2位から5位が各7.5%、6位から20位が各2%を受け取る仕組みだ。

ストラティウムは、賞金プールが2万5,000ドル未満で期間を終えた場合、抽選を実施しないと説明した。この場合、賞金プールの全額と獲得済みのチケットは次回へ繰り越される。

また同プロトコルは、利用者が抽選結果を再現・検証できる仕組みを採用したと説明している。抽選には分散型乱数サービス「ドランド(drand)」の乱数を利用する。抽選期間の開始前にはシードへのコミットメントを公開し、抽選終了後にはシードと全チケット一覧を公開するとのことだ。

利用者は検証ツール「ポット・ベリファイ(pot-verify)」を実行することで、公開された情報をもとに当選結果を再現・検証できる。ただし、同ツールや抽選処理が説明どおりに機能することについて、第三者による監査が完了した事実は今回の発表では示されていない。

なお、当選した賞金は専用ページから期限なく請求できる。支払いは公開された賞金用ウォレットから行われるため、賞金の送金履歴はブロックチェーンで追跡可能だ。また、ザ・ポットは日本、韓国、中国の居住者を対象外としている。利用には、ストラティウムの利用規約に定めるその他の地域制限も適用される。

 画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。