金融機関向けアプリ開発の共通基盤を公開
カントンネットワーク(Canton Network)向けにデジタル資産インフラを開発するビットセーフ(BitSafe)が、金融アプリケーション開発向けオープンソース基盤「ディセントラライゼーション・マネージャー(Decentralization Manager)」のパブリックベータ版の公開を7月28日に発表した。
同基盤の開発・オープンソース公開、保守、普及に対しては、カントン財団(Canton Foundation)の開発基金から総額850万CC(発表時点で100万ドル超)の助成が承認されている。
ビットセーフによると、金融機関向けアプリケーションでは、複数の独立した事業者に資産管理や運営権限を分散させる仕組みや、取引・操作履歴を確認する監査機能などが求められるという。そのため、こうしたアプリケーションをカントンネットワークで開発する際は、開発チームごとに一定数以上の承認を必要とする閾値型カストディやガバナンス、監査機能などを個別に構築する必要があったとのことだ。
今回公開したディセントラライゼーション・マネージャーは、こうした共通機能をあらかじめ備えた開発基盤だ。ビットセーフは、開発チームが基盤部分を一から構築することなく、アプリケーション固有の機能開発に注力できるようになると説明している。
同基盤には、トークン発行やカストディ(資産管理)のフレームワークも組み込まれている。ビットセーフは、これらを活用することで、ステーブルコインや現実資産(RWA)のトークン化、マルチシグウォレット、分散型取引所(DEX)、レンディング、仕組み商品などを開発できるとしている。
また発表によると同基盤は、セキュリティ監査企業のクオンツスタンプ(Quantstamp)による独立監査を受けている。
CBTCで実運用、他アプリへの展開も
ビットセーフによると、ディセントラライゼーション・マネージャーを利用した最初の稼働事例は、ビットコインをカントンネットワークで利用できるようにした資産「CBTC」だ。CBTCは、カントンネットワークで初めて発行された非ネイティブ資産で、これまで関連するトランザクションは1,000万件を超えるトランザクションを処理したという。
CBTCでは、複数のノード運営者が運営に参加し、オンチェーントランザクションから発生するカントンの手数料の一部を受け取っている。ビットセーフは、今回公開した基盤により、複数の独立したノード運営者がアプリ運営に参加する同様の仕組みを、他のアプリケーションにも展開できるようになると説明している。
また、信用市場向けプロトコル「アルペンド(Alpend)」を開発するパラジウム・ラボ(Palladium Labs)は、プロトコル運営に複数当事者による承認機能を導入するため、ディセントラライゼーション・マネージャーを採用した。
このほか、BTCの入出金やCBTCのアテスターを務めるネザーマインド(Nethermind)、DSRV、フィノア・コンセンサス・サービス(Finoa Consensus Services)も同基盤を導入済みとのことだ。
.@BitSafe_Finance‘s Decentralization Manager is now live in public beta.
— Canton Foundation (@CantonFdn) July 29, 2026
Open source infrastructure that lets builders distribute custody, governance, and audit trails across independent operators instead of building that from scratch every time.
Backed by a Canton Foundation… https://t.co/QhXAiFhdXl