ジトラボ開発のセルフカストディ型取引プラットフォーム「JTX」ローンチ、ソラナの資本市場構築目指す

インフラ開発企業が取引アプリ領域へ進出、暗号資産トークン化株式の現物取引を開始

ソラナ(Solana)向けのMEV(最大抽出可能価値)関連インフラを手掛けるジトラボ(Jito Labs)が開発したセルフカストディ型取引プラットフォーム「JTX」が、7月15日にローンチされた。なお、JTXの利用規約上のサービス提供主体は、パナマ法人IBRL Group, S.A.である。

JTXはローンチ時点で、紹介数に基づく順位が上位1,000人のウェイトリスト登録者へアクセスを開放した。その後、ローンチ当日中にさらに2,000人へアクセスを付与したと発表。約10万人規模のウェイトリストの残りについても、同週中に段階的に開放する予定としている。

ジトラボはこれまで、ソラナ向けリキッドステーキングトークン(LST)「ジトソル(JitoSOL)」や、MEV関連インフラ「ジト・ブロック・エンジン(Jito Block Engine)」など、ソラナの取引を支える基盤を開発してきた。今回のJTXでは、取引インフラの提供に加え、利用者向け取引アプリの開発へ事業領域を広げた。

JTXは、利用者が取引所へ資産を預けることなく、自身のウォレットで管理したまま取引できるセルフカストディ型の取引プラットフォームだ。ただし利用規約上、JTXは取引所や取引施設ではなく、ソラナおよび第三者プロトコル上の取引を開始・管理するためのインターフェースと位置付けられている。

ローンチ時点では、暗号資産と第三者が発行するトークン化株式の現物取引(スポット取引)に対応している。無期限先物(Perpetual Futures)は2026年内の追加が予定されている。なお、トークン化株式は地域や利用者の適格性によって利用できない場合がある。

JTX側は、ソラナが大規模な取引活動を処理するブロックチェーンへ成長した一方、取引アプリの体験や執行品質はネットワーク性能に見合う水準へ達していないとの認識を示した。そのため、利用者のエンゲージメント自体を商品とする「カジノ型」のサービスではなく、本格的な資本市場に必要な取引環境の構築を目指すとのこと。

JTX側は、指値注文、約定ごとに検証可能とする執行品質、利用者が資産を管理し続けられるセルフカストディを特徴に掲げている。主な対象は、職業トレーダーに限らず、執行品質を重視する経験豊富な個人トレーダーとのことだ。

またJTX側は、現在のオンチェーン取引サービスについて、「この業界にもう一つのカジノは必要ない。欠けているのはニューヨーク証券取引所(NYSE)のような市場だ」との考えを示した。JTXを単なる取引アプリではなく、ソラナの資本市場を支える基盤として位置付けている。

また長期的にJTXは、価格が付くあらゆる資産を、セルフカストディと機関投資家水準の執行を維持したまま取引できる、ソラナ上の資本市場の構築を目指すとのことだ。

 画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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