ジェミナイ、米国で手数料無料の株式取引開始。金融スーパーアプリ構想を前進

Geminiが株式取引サービスを開始

米暗号資産(仮想通貨)取引所ジェミナイ(Gemini)が、米国の対象ユーザー向けに手数料(売買コミッション)無料の株式取引サービスを開始したと7月7日に発表した。

同社は今回の取り組みを、暗号資産や株式、予測市場、デリバティブなどの金融サービスを一つのアプリで提供する「金融スーパーアプリ」構想に向けた重要な節目と位置付けている。

ジェミナイは、米国を拠点とする暗号資産取引所だ。対象ユーザーは、ジェミナイアプリから米国の取引所に上場する数千銘柄の証券を取引できる。株式の売買に必要なリアルタイム市場データはナスダック(Nasdaq)が提供する。また、証券の保管や取引成立後の清算業務は、エイペックス・フィンテック・ソリューションズ(Apex Fintech Solutions)の子会社であるエイペックス・クリアリング(Apex Clearing)が担当する。

なおジェミナイは今年2月、「ジェミナイ2.0(Gemini 2.0)」として金融スーパーアプリ構想を発表していた。同構想では、暗号資産取引所に加え、予測市場や株式取引などをアプリの中核サービスとして展開する方針を示しており、今回の株式取引開始は、その構想を具体化する新たな取り組みとなる。ただし、同社が「米国株式を次の段階として提供する」と明確に説明しているのは、3月20日の2025年第4四半期決算説明である。

その構想の実現に向け、ジェミナイは暗号資産だけでなく、デリバティブを含む幅広い金融サービスを提供するための市場インフラ整備も進めている。つまり、総合的な金融プラットフォームの実現に向け、必要となるライセンスや清算・決済体制を整備しているということだ。

具体的には、同社関連会社のジェミナイ・オリンパス(Gemini Olympus)が、4月29日に米商品先物取引委員会(CFTC)からデリバティブ清算機関(Derivatives Clearing Organization:DCO)として登録された。これにより、将来的にはデリバティブ取引の清算・決済を自社グループ内で管理できるようになるとしている。

また同社関連会社のジェミナイ・タイタン(Gemini Titan)は、2025年12月10日に指定契約市場(Designated Contract Market:DCM)として指定されている。同社は、暗号資産の現物取引や予測市場、デリバティブ、株式を組み合わせた、規制対象の総合的なマーケットプレイスの構築を進める考えだ。

参考:Gemini
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者 ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。